📅 先週は日経が“円で過去最大”の下げ幅で急落/今週の主役は7/24 日本の全国CPIと米ビッグテック決算、来週はFOMC+日銀のダブル中銀ウィーク
📅 今週のマーケット予定(WEEKLY AGENDA) / 直近終値スナップショット(7/17金) / 為替・金利 / 今日の経済用語「FF金利」 / 今週の山場は7/24(金)日本の全国CPI
おはようございます、お金バイバイマンです。3連休(海の日)が明けて、今週は火曜スタートです。まず先週を振り返っておくと、正直かなり荒れた一週間でした。AI・半導体株の採算をめぐる不安が引き金になって世界的に株が売られ、日経平均は金曜7/17に−2,694円の大幅続落で64,141円まで下落。1週間の下げ幅は4,416円(−6.44%)にのぼり、この“下げ幅”は円(金額)ベースでは過去最大となりました。ただし、ここは冷静に区別したいところで、下落“率”の−6.44%は過去最大ではありません(日経が6万円台と高くなっている分、同じ%でも金額が大きく出ます)。日経は6月下旬(6/25)の終値ベース史上最高値・約7万2,366円から約11%下げて“調整局面”に入った格好です(先週の詳しい振り返りは土曜版でお伝えしています)。そんな急落の翌週となる今週7/21〜24の主役は、金曜7/24の日本の全国CPI(消費者物価指数)と、水曜7/22の米ビッグテック決算(アルファベット・テスラ・IBM)。そして来週にはFOMC(米)と日銀会合が相次いで開かれる“ダブル中銀ウィーク”が控えています。今週はその大一番の前哨となる週。まずは先週末の到達点を押さえたうえで、今週の予定を先読みしていきましょう。
🇯🇵 直近終値スナップショット・日本株(7/17金 終値・大幅続落)
先週末7/17(金)の日本株は、日経平均が−2,694.42円・−4.03%と大きく続落し、一時6万3,000円を割り込む場面もありました(約1カ月ぶりの安値水準)。TOPIXも−109.58pt・−2.72%とそろって下落。世界的な半導体株の急落(AI採算への疑念や、米半導体指数SOXが6/22の高値から2割超下げて弱気相場入りしたこと)が東京市場にも波及した一日でした。1週間トータルでは日経が−4,416.61円・−6.44%と大きく水準を切り下げ、この下げ幅は円(金額)ベースで過去最大でした(くり返しになりますが、下落“率”としては過去最大ではありません)。日本国債の10年利回りは約2.73%と高水準圏で、原油高を背景に上昇しています。株安と金利高が同時に進み、6/25の史上最高値からは約11%下げて調整局面入り――というのが先週末の到達点です。
※終値ベースで表記(土日・祝日は休場のため含みません。7/20は海の日で休場)。期間(7/2→7/17)は、7/3に期間高値6万9,744円をつけたあと上下を繰り返しながら水準を切り下げ、7/16・7/17と2日続けて大きく下落。7/17に期間最安値6万4,141円まで下げて着地しました。チャートはおおまかな推移を示すイメージで、高値・最安値・直近終値などの主要ポイントは確定値です。
🇺🇸 直近終値スナップショット・米国株(7/17金 終値・半導体安で3指数そろって下落)
米国市場も、直近の取引が7/17(金)で、3指数がそろって下落して1週間を終えました。中心にあったのはAI・半導体株の急落で、この1週間はハイテク比率の高いNASDAQ総合が週間で約−2.9%と最も大きく下げています(S&P500が約−1.6%、NYダウが約−0.9%)。きっかけの一つは、中国の新興AI企業Moonshotが米大手に迫る性能の新モデル(Kimi K3)を発表し、「巨額のAI投資は本当に見合うのか」という採算への疑念が再燃したこと。TSMCが過去最高益を出しても株価は買われず(好材料の“出尽くし”)、半導体株の指数SOXは6/22の高値から2割超下落して弱気相場(ベアマーケット)入りするなど、これまで相場をけん引してきた半導体に利益確定売りが広がった週でした。一方で原油高(米・イラン情勢の再緊迫)や金利の上昇も重なり、リスクを避ける動きが強まりました。だからこそ、今週のビッグテック決算では、その巨額投資の“中身”が問われることになります。
なお、株価指数を見るときに一つだけ気をつけたいのが、ハイテク株の代表として語られる指数の名前です。ここで挙げているのは「NASDAQ総合(ナスダック総合指数)」で、ニュースでよく出てくる「NASDAQ100(ナスダック100)」とは別物です。総合指数はナスダック上場の全銘柄を対象にするのに対し、100は主力の大型株100社に絞ったもの。数字も動き方も微妙に違うので、記事や速報を読むときは「どちらの指数の話か」を意識しておくと、混乱しにくくなります。
📅 今週のマーケット予定(7/21〜24)
🎯 週のテーマ:今週の国内最大の山場は7/24(金)の全国CPI。海外は7/22の米ビッグテック決算と7/23のECB理事会。そして“本番”は来週のFOMC+日銀のダブル中銀ウィーク
今週は“助走の週”だと私は見ています。というのも、来週7/28〜31に、FOMC(米)と日銀会合が相次いで開かれる“ダブル中銀ウィーク”が控えているからです。今のところ米国は「7月会合は据え置き」が市場の基本シナリオですが、先週の原油高でインフレ再燃を警戒する見方もくすぶっており、確率は日々揺れています。今週はそこに向けて、7/24の全国CPI(日銀の判断材料)と7/22のビッグテック決算(先週の半導体売りが続くか止まるかのカギ)で地ならしが進むイメージです。とはいえ、これらはあくまで予定であって、特定の売買を促すものではありません。先週のような急落の直後ほど、私は結果を先回りして身構えるより、出てから落ち着いて構えるほうが、いい判断につながると思っています。
💴 為替・金利(7/17金 終値ベース・週明けもほぼ同水準)
週明け7/20も同水準
日米金利差が円安の土台
為替は、先週末7/17のニューヨーク市場でドル円が1ドル=162円台半ば、ユーロ円が1ユーロ=185円台後半で引けました。3連休(海の日)をはさんだ週明け7/20も、ドル円は162円台前半〜半ばで推移しています(為替は動きの速い指標のため、水準で示しています)。米10年債利回りは約4.55%(7/17終値ベース)で、日米の金利差が円安の土台にあること自体は変わっていません。商品市況では、原油(WTI)が米・イラン情勢の再緊迫で7/17に1バレル82ドル前後まで急騰し、さらに週明け7/20には場中で一時84ドル台(ブレントは91ドル台)まで上昇しています(ホルムズ海峡の供給不安が意識されました)。一方でNY金は逆に週間で約2.5%下落し1トロイオンス4,000ドルを割り込む場面がありました(原油・金は速報ベースのため水準・方向感で示します)。地政学リスクでも金が下げたのは、市場が中東情勢を「安全資産へ逃げる材料」というより「インフレ・金利上昇の材料」として受け止めたため、と見られます。
正直に言うと、私はこの円安を、株価の急落そのものより気にして見ています。株が下げても、円が安いままだと輸入する食品やエネルギーの値段は高止まりし、家計の体感はなかなか軽くなりません。今週末の全国CPIと、来週の日銀会合しだいでは、日米の金利差観測を通じて為替が動きやすくなる場面もありそうですが、相場の一手先を当てに行くより、「円安はしばらく続くかもしれない」という前提で、生活コストや投資の通貨バランスを点検しておく――そのくらいの距離感がちょうどいいと思っています。今日の経済用語では、来週のFOMCを前に「FF金利」を取り上げます。
FF金利(エフエフきんり/Federal Funds Rate・フェデラル・ファンド金利)
FF金利とは、アメリカの「政策金利」のことです。もう少しかみ砕くと、米国の銀行同士がごく短い期間(基本は翌日返す“オーバーナイト”)でお金を貸し借りするときの金利で、これをFRB(米連邦準備制度理事会)が会合=FOMCで“誘導目標”として決めています。現在の誘導目標は3.50〜3.75%。日本でいえば、日銀が決める「政策金利(無担保コールレート翌日物)」の“アメリカ版”にあたります。世界の金利・為替・株価の出発点になる、もっとも注目される数字のひとつで、来週7/28〜29のFOMCでこのFF金利をどうするか(据え置くか、動かすか)が最大の焦点になります。
- FF金利とは:アメリカの政策金利。米国の銀行同士が翌日返す短期の資金をやり取りする金利で、FRB(FOMC)が誘導目標を決めます。日本の「政策金利」の米国版で、今は3.50〜3.75%です。
- なぜ重要:FF金利が高いほど、金利の高いドルにお金が集まりやすく、日米の金利差を通じて円安・ドル高が進みやすくなります。米国の住宅ローンや企業の借入金利、ひいては世界の株価にも波及するため、「世界の金利の起点」とも言われます。来週のFOMCが注目されるのは、まさにこの金利の行方が読めないからです。
- 家計目線:直接は米国の話ですが、FF金利→日米金利差→円安→輸入物価、という順で、めぐりめぐって日本の食品・エネルギー価格に効いてきます。ただ、私は毎回の会合の“予想当て”に振り回されないようにしています。金利がどちらへ動くかを当てにいくより、めぐって効いてくる生活コストのほうを静かに点検しておく――そのくらいの距離感がちょうどいいと思っています。
先週は、週間の下げ幅が「円で過去最大」という、なかなか見ない一週間でした。数字のインパクトが大きいので、正直、私も画面を見た瞬間はドキッとしました。ただ、ここで一つだけ冷静に置いておきたいのは、“下げ幅(金額)が過去最大”と“下落率が過去最大”はまったく別の話だということです。日経が6万円台まで上がっている今は、同じ何%の下げでも、金額としては昔よりずっと大きく出ます。見出しの「過去最大」という言葉だけに心拍数を持っていかれないようにしたいところです。
そして今週は、来週の大一番に向けた地ならしの週。金曜の全国CPIやビッグテック決算で、相場はまた動くかもしれません。ただ、気になるからといって、私が積立の設定をいじることはありません。相場が急落しても、決めた額を淡々と積み立てるだけ――荒れた相場のあとほど、この土台が効いてくると私は思っています。生活防衛資金を投資とは別に確保しておく、その安心感があるから、見出しの派手さに気持ちを持っていかれずにいられます。今週も、いつも通りを続けていきます。
📊 直近終値の総括と、今週の入口
本記事の数値・統計・イベント日程は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています。
- 日本取引所グループ(JPX)・日経マーケットデータ(日経平均・TOPIX 終値)
- 総務省統計局(全国CPI)・日本銀行(金融政策決定会合スケジュール)
- 日本経済新聞(電子版)・Bloomberg・Reuters(ロイター)・CNBC
- 米連邦準備制度理事会(FRB/FOMC)・欧州中央銀行(ECB) — 今週・来週の発表元
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。為替・金利・商品は「7/17(金)終値ベース」等の値を含み、執筆後に変動する場合があります。今週・来週の経済指標・決算・イベントの発表日程は、各発表機関・企業の都合により変更される場合があります。


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