💴 円が2日で4円37銭の円高、FRB理事の原稿には条件が付いていました

2026年9月4日(金)のお金バイバイマン経済ニュースのアイキャッチ画像。前日9月3日、FRBのウォラー理事がワシントンで話し、公表された原稿にあった「2%目標に向けた改善が続くなら政策金利を現在の水準に据え置くことを支持する用意がある」という部分を市場が受け取ってドルが売られた。ただし同じ原稿にはインフレが上振れれば利上げを検討するとも、3カ月ベースのコアインフレは7月までで3.05%と2%目標を上回ったままだとも書かれており、本人は今回の中心をリアクション関数だと説明している。ドル円のニューヨーク終値は155円81銭で、前営業日の158円71銭から2円90銭の円高。9月1日の160円18銭からの2営業日では4円37銭だが、そのうち一昨日ぶんは日銀の高田委員の会見とADPが材料だった。東京市場は日経平均が111円16銭安の64,214円48銭で4日続落したが、東証プライムの値上がりは805銘柄で値下がり685銘柄を上回り、TOPIXは20.44ポイント高。米国株は3指数そろって2日続伸し、NYダウは624ドル16セント高。今日の経済用語は「リアクション関数」。
DAILY MARKET NOTE · 2026.09.04(金)

💴 円が2日で4円37銭の円高、FRB理事の原稿には条件が付いていました

円はNY終値で2円90銭高の155円81銭/日経平均は4日続落でもプライムは値上がりが多い/米国株は3指数そろって2日続伸/今夜は米雇用統計

ドル円 155.81 2日で4円37銭高 ダウ +624ドル 今夜 米雇用統計

おはようございます、お金バイバイマンです。昨日は円が2円90銭買われました。一昨日からだと4円37銭。一昨日は日銀、昨夜はワシントンです。昨夜は、FRBのウォラー理事が自分の言葉の効き方を自分で説明した回でした。

⚾ 説明されたのはゾーンで、ボールはまだ投げられていません

ドル円(9/3 NY終値)
155.81円
前営業日158.71円から2円90銭の円高
2営業日の円高幅
4円37銭
160.18円 → 155.81円。引き算はこの記事
7月末の協調介入が押し戻した幅
5円40銭
162.80円→157.40円。日中の高値から

ウォラー理事は原稿の後半で、自分の発言を3種類に分けています。①いまの立場の理由、②今後のデータが判断を左右するリアクション関数、③データにほぼ関係なく道筋を示すフォワードガイダンス。そのうえで今回の中心は②だと自分で書いています。たとえは野球で、ストライクゾーンが審判のリアクション関数だ、と。

市場が受け取ったのは、2%目標に向けた改善が続くなら、政策金利を現在の水準に据え置くことを支持する用意があるという部分です。ここでドルが売られました。ただし同じ原稿にはインフレが上振れれば利上げを検討するとも、3カ月ベースのコアインフレは7月までで3.05%と2%目標を上回ったまま、とも書いてあります。原稿のあとには質疑があったので、市場が拾ったのが原稿か質疑かまでは特定できていません。

ゾーンの説明であって、ボールはまだ投げられていません。1球目は今夜21時30分の米雇用統計、本人が分かれ目に挙げたのは8月のインフレで、出るのは11日、会合は15〜16日です。それでも円は動き、2営業日の円高幅は7月末の協調介入が押し戻した幅のおよそ8割。あちらは1カ月で15兆円あまり(財務省・この記事の8月31日号)、こちらは言葉だけでした。ただしこれは幅の話で、水準の話ではありません。3日の安値155円30銭は8月3日以来です(DZH)。

🇯🇵 日本株式市場(9月3日 木曜の終値)

日経平均株価
64,214.48
▼ −111.16円(−0.17%)4日続落
TOPIX
4,102.04
▲ +20.44pt(+0.50%)
東証グロース250
776.09
▼ −1.39pt(−0.18%)

日経平均は下げ、TOPIXは上げました。プライムは値上がり805・値下がり685で、上がった銘柄のほうが多い日です。押し下げの筆頭はファーストリテイリングで193円09銭と指数の下げ幅より大きく、ズレはここでできています。朝は前日の米国株高で買いが先行し、午後は韓国株につれて半導体やAI関連が売られました。長期金利は2.965%。

NIKKEI 225 · 直近12営業日(8/19→9/3)
日経平均 直近12営業日チャート 2026/8/19〜2026/9/3 終値ベースで、8月28日の6万6,405円56銭が期間高値、9月3日の6万4,214円48銭が期間最安値。8月20日から9月1日までは6万5,500円から6万6,500円のあいだで横ばいが続き、9月2日に1,889円70銭下げて一段安、9月3日は111円16銭安と小幅にとどまりました。 67,000 66,000 65,000 64,000 63,000 8/28 66,406 終値で期間高値 9/3 64,214 ★終値で期間最安 8/19 8/21 8/25 8/27 8/31 9/3

8/28の終値からの下げ2,191円08銭のうちおよそ86%が9/2の1日ぶんです。

🇺🇸 米国株式市場(9月3日 木曜のニューヨーク終値)

NYダウ
53,686.11
▲ +624.16ドル(+1.18%)2日続伸
S&P500
7,747.71
▲ +81.11pt(+1.06%)2日続伸
ナスダック総合
26,584.06
▲ +366.23pt(+1.40%)2日続伸

3指数そろって上げました。理由は9月会合の利上げ観測の後退で、こちらもウォラー理事です。米10年債4.77%(−0.02)に対し2年債は4.34%(−0.05)。政策金利の見通しを映す短いほうが、下げ幅では上回っています。

💴 為替・金利・商品

ユーロ円(9/3 NY終値)
181.14円
前営業日183.93円から2円79銭の円高
米10年債利回り
4.77%
米財務省・前日比−0.02/2年債は4.34%(−0.05)
WTI原油(10月限・9/3清算値)
91.30ドル
+0.29ドル(+0.3%)4日続伸

ドル円は高値158円97銭・安値155円30銭・終値155円81銭(DZH。1系統)、値幅3円67銭。原油は中東の緊迫で日中93ドル14セントと期近で7月下旬以来の高値。トランプ大統領の「軍事行動は長くない」との発言が上値を抑えたと日経。ニューヨーク金は12月限の清算値4,539.90ドル(同紙の1系統)。

📖 今日の経済用語(辞典114語目)

リアクション関数(Reaction Function/反応関数)

中央銀行の人が「もしデータがこうなったら、私はこう主張する」と示す条件です。昨日のウォラー理事は、これを野球のストライクゾーンにたとえました。

▼ 押さえておきたい3つの視点
  • 約束ではない:データが変われば結論も変わります
  • 落ちやすいのは条件:見出しは結論だけを運び、原文の「もし」が消えます
  • 効くのはあと:相場はその日に動いても、決まるのは次のデータが出てから

▶ もっとくわしく:リアクション関数とは?中央銀行の「もし〜なら」の読み方をやさしく図解

🗓 今日9月4日(金)の予定

  • 21時30分/米8月雇用統計。非農業部門は5万3,000〜6万人増、失業率4.1〜4.2%あたりが予想です。前回7月は2万3,000人減
  • 来週7日(月)は米国がレイバーデーで休場。8日朝に日本の4〜6月期GDP改定値

🕊 いまも続いている出来事(続報)

  • 台風24号と前線/今朝6時に奄美市の北西約170km、9日ごろ熱帯低気圧の見込み。前線が本州南岸に停滞し四国は7日ごろまで警戒(日本気象協会)。消防庁の第1報(3日9時現在)では青森県の2市849世帯1,512人に緊急安全確保
  • 令和8年熊本地震/第63報(8月31日17時現在)で死者38人、千葉の大雨も第19報で死者13人・行方不明1人。以降の更新は確認できていません
  • 富山・氷見市/大雨の第17報(2日10時現在)に孤立の記載はなく、救助事案は全て対応済とされています
  • 阿蘇山/噴火警戒レベル2(9月1日16時に引き下げ)。規制は火口から約1km
  • 中東/攻撃と報復が続き原油は高値圏。3日以降の新しい動きは確認できていません

避難や交通の情報は変わります。自治体の発表をご確認ください。

💬 お金バイバイマンからの一言

結論だけが運ばれます。据え置きを支持のほうは運ばれて、上振れれば利上げも検討するは置いていかれました。どちらも同じ原稿にあります。一般には、当局者の話は結論さえ押さえれば十分と言われますし、それはそのとおりだと思います。ただ私は、昨日は条件のほうを覚えておくことにしました。

動いた市場
円 155.81円
2営業日で4円37銭の円高
昨日の東京
日経 4日続落
でもプライムは値上がりが120多い
今夜の注目
米雇用統計 21:30
予想は5万3,000〜6万人増
📚 参考にした一次情報源

ウォラー理事の話はFRB公表の原稿の原文から採り、日本語は要約です(逐語の訳ではありません)。ほかは原則2つ以上で照合。1系統のみ=ドル円・ユーロ円のNY終値と高安(DZH)、東証グロース250、プライムの騰落銘柄数、NY金の清算値(日経)。引き算はこの記事の計算です。

  • 米連邦準備制度理事会(ウォラー理事の講演原稿)
  • 米財務省/米労働省
  • 総務省消防庁/気象庁
  • 日本経済新聞/共同通信/時事通信

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。株価は9月3日(木)の終値、為替は同日のニューヨーク終値です。米雇用統計の予想は調査機関により幅があります。発表予定と災害・中東の情報は変わります。

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この記事を書いた人

「お金バイバイマンの経済ニュース」運営者。

月曜から土曜の毎朝、日経平均・米国株・為替などマーケットの動きを「なぜ動いたのか」まで追いかけて、図解つきでやさしく解説しています。"今日の経済用語"コーナーでは、ニュースに出てくる言葉を1日1語ずつ深掘り中。気づけば用語辞典は100語を超えて、いまも増え続けています。

じつは昔、SNSのキラキラした投資情報に憧れて、情報商材を買ってしまったことがあります。遠回りの末にたどり着いたのが「長期・分散・積立でコツコツ」。相場が荒れた日も、合言葉は「今日も何もしません」です。

朝の意見コラム『今朝の経済、私はこう見る』は、noteで平日の毎朝、連載しています。

好きなものは、お酒・サウナ・食べ歩き。経済ニュースも、それくらい気軽な習慣にしてもらえたら嬉しいです📈

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