📈 7月21日の日経平均終値は66,232円・2,091円高の大幅反発/3連休明けは「朝から急騰」ではなく、一日かけて買いが強まった高値引け
📅 日本株・米国株・為替・金利・商品 / 今日の経済用語「高値引け」 / 今夜はアルファベット・テスラ・IBM決算
おはようございます、お金バイバイマンです。海の日の3連休が明けた昨日7/21(火)の東京市場は、日経平均が+2,091.07円(+3.26%)の大幅反発で、終値は66,232円。3営業日ぶりの上昇です。先週は、1週間の下げ幅が円(金額)ベースで過去最大という荒れ方だったので、その反動が出た形になりました。ただ、ここが今日いちばん見てほしいところなのですが、昨日は「朝から急騰した日」ではありません。寄り付きは+403円と控えめで、その直後には前日比わずか+62円まで伸び悩む場面もありました。そこから前引けで+1,114円、後場にもう一段上げて、大引けがその日の一番高い値段(高値引け)。つまり、時間を追うごとにじわじわ買いが強くなった一日でした。今日の経済用語は、この値動きそのものである「高値引け」を選びました。順番に見ていきます。
🇯🇵 日本株式市場(7/21火 終値・3営業日ぶりの大幅反発)
7月21日 15時19分時点
昨日の一日を時間順に追うと、性格がよく分かります。始値は64,544.05円(前日比+402.93円)と、3連休明けにしては控えめな立ち上がりでした。その直後には安値64,203.47円をつけていて、これは前日比でいうとわずか+62円。つまり寄り付き直後は「本当に戻していいのか」と迷っているような動きだったわけです。ところが前引けは65,255円(+1,114円)と上げ幅を広げ、後場に入るとさらにもう一段高。そして大引けの66,232.19円が、そのまま その日の高値になりました。買いの勢いが最後まで途切れなかった、という形です。東証プライムの売買代金は約9.9兆円と膨らみ、値上がり銘柄は1,231に対して値下がりは294。TOPIXも+2.44%と、幅広い銘柄が買われた一日でした。
反発の主因は、大きく3つに整理できます。第一に、下げすぎたことへの反動(自律反発)と押し目買いです。7/16と7/17のたった2営業日で、日経平均は合計4,610.39円下げていました。さすがに売られすぎだ、と見た資金が戻ってきた形です。第二に、AI・半導体株の買い戻し。日本が休んでいた7/20(月)のアメリカ市場では、ダウが307ドル安(−0.6%)で3日続落、NASDAQも−0.05%と小幅安でしたが、半導体指数SOXだけは4営業日ぶりに反発していました。韓国市場も3%超上昇しています。この流れを東京が引き継いでいます。第三に、商社や保険といった景気敏感・バリュー株への資金回帰があり、原油高を受けて鉱業・石油関連も買われました。一方で、中東情勢(フーシ派による海上封鎖宣言や米・イランの衝突)と、それに伴う原油高は引き続き上値の重しとして意識されています。
寄与度で見ると、指数の押し上げ役は分かりやすい顔ぶれでした。大引け時点で、アドバンテストとソフトバンクグループの2銘柄だけで、日経平均を約775円押し上げています。上げ幅2,091円のうち、およそ4割弱をこの2社で稼いだ計算になります。象徴的だったのはキオクシアで、前週末に特許侵害の賠償評決を受けてストップ安になった銘柄が、一転して東証プライムの上昇率トップに躍り出ました。ただ、こういう日は「日本経済が急に良くなった」わけではありません。下げるときに大きく効いた銘柄は、戻すときにも大きく効く——それだけのことでもあります。指数の数字の裏側は、毎回このくらいの粒度で見ておくと落ち着いて眺められます。
※終値ベースで表記(土日・祝日は休場のため含みません。7/20は海の日で休場です)。期間(7/3→7/21)は、7/3の6万9,744円が期間高値、7/17の6万4,141円が期間最安値です。7/16・7/17の2営業日で合計4,610円下げたあと、直近の7/21に2,091円高と大きく戻しました。ただし期間の起点(7/3)の水準には届いていません。各営業日の終値は複数の情報源で照合した確定値です。
📌 注目ポイント:朝は+62円、終わってみれば+2,091円の高値引け
戻りきれず迷った時間帯
午前で勢いがついた
いわゆる「高値引け」
同じ「+2,091円の大幅高」でも、朝いちばんに急騰して、あとはずっと横ばいだった場合と、朝は迷いながら、後場にかけて買いが強まって最後に一番高く終わった場合とでは、中身がかなり違います。昨日は明確に後者でした。寄り付き直後の安値が前日比+62円ということは、朝の時点では「本当に戻していいのか」という空気が残っていたということです。それが時間とともにほぐれ、大引けが高値になった。買い手が最後まで引かなかった一日、と読むことができます。
ただ、ここは冷静に添えておきます。大きく戻したとはいえ、先週失ったぶんを取り返しきったわけではありません。7/16・7/17の2営業日で下げたのは合計4,610円で、昨日戻したのは2,091円。まだ半分弱です。チャートの起点である7/3の6万9,744円と比べても、まだ3,500円ほど下にいます。1日の値動きの派手さと、実際に取り戻した量は別の話なので、そこは分けて見ておきたいところです。
🇺🇸 米国株式市場(7/21火 終値・3指数そろって上昇、ダウとNASDAQは4営業日ぶり反発)
昨日7/21のアメリカ市場も、3指数そろって上昇しました。ダウとNASDAQはいずれも4営業日ぶりの反発です。主役は東京と同じく半導体で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は+5.21%と大きく買われました。けん引したのはメモリ半導体で、マイクロンが約+12%、サンディスクが約+14%。AMDも約+8%上昇し、こちらはマイクロソフトとのAI分野での提携が報じられたことが材料視されています。韓国の輸出統計が好調だったことも、半導体の需要が底堅いという見方を後押ししました。半導体以外では、ゼネラル・モーターズ(GM)が市場予想を上回る決算で通期の利益見通しを引き上げ、スリーエム(3M)も好決算と見通し引き上げで+7.3%と大きく買われています(取引時間中には一時10%を超える上昇となる場面もありました)。なお、ここで挙げた個別銘柄の上昇率は、いずれも終値ベースです。
ここで一つ、数字の扱いに注意しておきたい点があります。SOXは6月22日の高値から7/17の時点で約20%下落し、いわゆる弱気相場(ベアマーケット)の目安に達していました。ただし昨日の+5.21%を含めて戻したことで、7/21終値では高値から約15%台の下落まで縮まっています。「半導体は弱気相場に入っている」という表現は7/17時点の話であって、いまも同じ状態が続いていると読むと、少しずれます。こういう「◯%下落」系の言葉は、いつ時点の話なのかとセットで覚えておくと安全です。なお、米10年債利回りは4.626%(前日比+0.041%pt)と上昇しました。
💴 為替・金利・商品(為替は7/22朝 JST/金利・商品は7/21終値)
7/21 NY終値は163.17円前後
ユーロ高・円安が続く
日米金利差が円安の土台
為替は円安基調が続いています。ドル円は今朝の時点で1ドル=163円台前半(163.19円)。7/21のニューヨーク市場では、終値が163.17円前後でした。取引時間中には一時163.24円まで円安が進み、1986年12月以来、約39年7カ月ぶりのドル高・円安水準をつけています。ユーロ円も1ユーロ=186円台(186.03円)です。円安が進んだ背景としては、米・イランの衝突が長引いて原油が高止まりする→アメリカの物価が下がりにくい→年内の利上げが意識される、という連想からドルが買われた面が指摘されています。原油高が資源を輸入に頼る日本の負担になる、という見方も円売り材料になりました。商品市況では、WTI原油(8月限)が1バレル84.91ドル(前日比+1.68ドル・+2.0%)と3日続伸。NY金(8月限)は1トロイオンス4,076.40ドル(+60.50ドル・+1.5%)と2営業日ぶりに反発しました。
今日これからの予定も押さえておきます。日本では朝8時50分に6月の貿易収支が発表されます。そして今夜、アメリカ市場の取引終了後(日本時間では明日7/23の早朝)に、アルファベット(グーグル)・テスラ・IBMの決算が控えています。先週の急落のきっかけがAI投資の採算への疑念だっただけに、この3社が何を語るかは今週の焦点です。なおIBMについては、7月14日にすでに第2四半期の暫定的な数字(売上高172億ドル・調整後EPS 2.93ドル)が開示されており、市場予想を下回る内容でした。つまりIBMは「これから結果が分かる」のではなく、すでに出ている弱めの数字について、経営陣が今後の見通しをどう説明するかが注目点になります。さらに今週は7/24(金)に日本の6月全国CPI(生鮮食品を除くベースで前年比+1.5〜+1.6%程度の予想)、来週には米FOMC(7/28〜29)と日銀の金融政策決定会合(7/30〜31・展望レポートの公表回)が続きます。なお、アメリカの政策金利について市場がいま織り込んでいるのは、7月の会合は据え置き、利上げがあるとすれば9月という見方が中心です。念のため書いておくと、いまのアメリカは「利下げを待つ」局面ではなく、「利上げがあるかどうか」を見ている局面です。
高値引け(たかねびけ/Closing at the High)
高値引けとは、その日の取引の最後につけた値段(終値)が、その日いちばん高い値段(高値)と同じになることです。昨日7/21の日経平均がまさにこれで、大引けの66,232.19円がその日の高値でもありました。反対に、終値がその日の安値と同じになることは「安値引け」と呼びます。なぜ注目されるかというと、同じ上げ幅でも「一日のどこで買われたか」で、相場の勢いの読み取り方が変わるからです。ただし、これはその日の需給の様子を表すだけで、翌日以降の値動きを保証するものではありません。
- 高値引けとは:その日の終値が、その日の高値と同じになること。逆は「安値引け」。昨日の日経平均は、大引けの66,232円がそのまま高値でした。
- なぜ注目される:上げ幅が同じでも、買われた時間帯によって中身が違うからです。最後まで買いが続いた(=引けにかけて売り圧力に押し戻されなかった)状態を示すため、需給が締まっているサインとして語られることがあります。ただし、あくまで「その日はそうだった」という記録です。
- 受け取り方:高値引けだから翌日も上がる、というものではありません。株価は毎日の需給で動くので、一日の形だけで先を決めつけないほうが安全です。私はこの手の言葉を「予想の道具」ではなく、その日どんな空気だったかを後から読み解くための言葉として使っています。
先週は「週間の下げ幅が過去最大」で、明けたら+2,091円の大幅高。振れ幅の大きい相場が続いています。こういうボラティリティ(値動きの大きさ)のある局面は、短い期間で売買して利益を狙う方にとっては、むしろ出番の多い相場だろうと思います。実際、うまく取れた方もいるはずで、それはそれで一つのやり方です。
そのうえで私自身はというと、投資の目的が長期なので、正直こういう一日の上下はあまり気にしていません。先週の急落でも、昨日の大幅高でも、やっていることは変わらないんですよね。バッドニュースはこれからも出てくるでしょうけれど、それでも世界はこれからも発展していくと思っているので、そのまま持ち続けている感じです。結局のところ、自分が何を信じているかで、同じニュースの受け取り方はまるで変わるのだと思います。何が正解かは人によって違うので、みなさんはみなさんのやり方で。私はこのペースで続けます。
📊 昨日の総括と、今日の焦点
本記事の数値・統計・イベント日程は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています。
- 日本取引所グループ(JPX)・日経マーケットデータ(日経平均・TOPIX 終値)
- 日本相互証券(国債利回り)・総務省統計局(消費者物価指数)
- 日本経済新聞(電子版)・株探・Bloomberg・Reuters(ロイター)・CNBC
- 米連邦準備制度理事会(FRB/FOMC)・米証券取引委員会(SEC/企業開示)
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。為替・金利・商品は「7月22日朝の時点」等の値を含み、執筆後に変動する場合があります。経済指標・決算の発表日程は、各発表機関・企業の都合により変更される場合があります。


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