🎢 史上最高値を2度つけた週が、最終日−4.15%の急落で着地──日経は週間−2.65%。上にも下にも大きく振れた「往復相場」の一週間|今週のマーケット振り返り
📊 週間パフォーマンス · 💴 為替金利商品 / 🎯 今週の3大イベント総括(最高値2回→急落・米5月PCE高止まり・Micron最高益&原油急落) / 📈 日経12営業日チャート / 今週の経済用語「押し目買い」 / 📅 来週は米6月雇用統計(7/2木)
おはようございます、お金バイバイマンです。土曜日は1週間(6/22〜6/26)のマーケットを振り返るWEEKLY RECAPの日です。今週をひと言でいうと、「乗り物酔いしそうな往復相場」でした。月曜6/22に日経は史上最高値(72,353円)をつけたかと思えば、翌火曜は一転して−3.55%の大幅反落。水曜も下げ、木曜6/25は逆に+4.61%の歴史的大反発で再び史上最高値(72,366円)を更新。そして最終日の金曜6/26は−3,005円・−4.15%の急落で着地しました。1週間のうちに史上最高値を2度つけながら、フタを開ければ週間では日経−1,889円・−2.65%の下落。上にも下にも大きく振れた、振れ幅の大きい一週間だったわけです。値動きの派手さに目を奪われがちですが、こういう週ほど「日々の上下を全部追いかけない」姿勢が効いてきます。順番に整理していきましょう。
📊 今週の週間パフォーマンス一覧(前週末→今週末)
週間 +0.27%・約40年ぶり安値圏
数字を並べると、今週は日本株・米ハイテクが下落、ダウだけが小幅プラスという、まだら模様の週でした。日経は週間−2.65%、TOPIXも−2.0%。米国ではNASDAQが−4.60%と特に大きく下げ、S&P500も−1.97%。一方でNYダウだけは+0.58%とかろうじてプラスで、ハイテクから景気敏感・ディフェンシブへと資金の重心が移ったことがうかがえます。1点、毎週おことわりしている注意点を先に。今週の「週の締め」は日米で基準日がずれています。日本株・為替は金曜6/26が最終日ですが、米国は6/19がジューンティーンス(奴隷解放記念日)の祝日で休場だった関係で、米3指数の週間パフォーマンスは「6/18(木)→6/26(金)」で計算しています。他メディアと数字を突き合わせるときに混乱しないよう、先にお伝えしておきます。
🇯🇵 今週の日本株(6/19金→6/26金・週間集計)
6/26終値 −3,005.46円(−4.15%)・史上最高値の翌日に急落
6/26終値 −53.11pt(−1.32%)
「金利のある世界」が継続
今週の日本株は、文字どおりジェットコースターでした。日々の終値で追うと、月曜6/22に+1,103円高で史上最高値(72,353円)。ところが翌火曜6/23は−2,565円・−3.55%の大幅反落、水曜6/24も続落しました。木曜6/25は一転して+3,191円・+4.61%の歴史的大反発で再び史上最高値(72,366円)を更新。そして最終日の金曜6/26は−3,005円・−4.15%の急落で、終値69,360円まで戻して着地しました。「最高値をつけた翌日に急落する」というパターンを、今週は2回も繰り返したことになります。週を通せば−1,889円・−2.65%の下落。派手な上下に振り回されますが、出発点と着地点だけを見ると意外と静かな下げ、というのが実態です。
1点、表記で気をつけたいのがTOPIXです。日経は6/22・6/25と史上最高値をつけましたが、TOPIXは今週、最高値を更新していません。木曜6/25の4,016.47ポイントでも、前週末6/19の4,044.96ポイントを下回っており、「TOPIXも最高値」という書き方は事実と異なります。指数によって動きが違う点は、押さえておきたいところです。長期金利(新発10年国債利回り)は約2.6%台前半で推移し、「金利のある世界」が続いています。
※終値ベースで表記(土日は休場のため含みません)。期間(6/11→6/26)は、6月11日の期間最安値6万4,217円から上昇し、史上最高値を6/22・6/25と2度つけたものの、最終日6月26日は急落して終値6万9,360円で着地しました。終盤に向けて上下の振れが大きくなる、いわゆる往復相場の形です。チャートはおおまかな推移を示すイメージで、最安値・最高値・週末終値などの主要ポイントは確定値です。
🎯 今週の3大イベント総括
今週の主役は、なんといってもこの乱高下です。月曜6/22に史上最高値(72,353円)、木曜6/25にも+4.61%の大反発で再び史上最高値(72,366円)を更新。ところが、いずれも翌日に大きく崩れる「最高値の翌日に急落」を2回繰り返しました。とくに最終日の金曜6/26は−3,005円・−4.15%の急落(下げ幅は歴代3位)で、7万円の大台を割り込みました。この急落は、最高値からの反動・利益確定売りだけでなく、具体的な悪材料が重なったものです。最大の引き金は「OpenAIがIPO(新規上場)を2027年に延期する方向で検討」との報道で、出資元のソフトバンクグループが一時14%を超えて急落(約2年ぶりの大幅安)したこと。さらに、メモリ価格の高騰やアップルの値上げ観測を背景に米ハイテク株が下落した流れも重なり、東京でも半導体・AI関連株が総じて売られ、キオクシアなど日韓のメモリ関連株も急落しました。前日まで相場を引っ張っていた半導体・AIが、この日は一転して下げの主役になった格好です。週を通せば−1,889円・−2.65%の下落。最高値という派手な見出しと、週間マイナスという地味な実態が同居しているのが今週の難しさで、見出しだけ追うと相場の体感を取り違えやすい週でした。
木曜6/25に発表された米5月のPCE(個人消費支出物価指数)は、FRBが最重視するコアPCEが前年比+3.4%、総合PCEが+4.1%(約3年ぶりの高い水準)。いずれも市場予想どおりでしたが、ポイントは「予想どおりでも、なかなか下がりきらない」こと。インフレが想定以上に粘っているため、市場では利下げ期待がさらに後退し、むしろ「次の一手は利上げ方向」という見方が主流になりつつあります(市場では9月の利上げを6割超織り込み、6月FRBのドットチャートも年内1回の利上げを示唆)。インフレ指標は「悪い数字が出たから動く」だけでなく、「想定どおりでも下がらない事実」が効いてくる――そんな局面です。
水曜6/24の引け後、米半導体メーカーMicron(マイクロン)が四半期で過去最高益を発表しました。売上高は$41.46B(前年同期$9.30Bから+346%)、非GAAPベースの一株利益は$25.11。AI向けの高速メモリ(HBM)需要の爆発が背景で、これが翌6/25の日経大反発(+4.61%)の起点になりました。もうひとつ大きく動いたのが原油です。週の前半〜半ばは、米イランの和平期待やホルムズ海峡の通航再開が伝わって続落しました。木曜6/25にはイランがオマーン沖で貨物船をドローン攻撃したと伝わり、供給不安からいったん反発(トランプ大統領はこれを「停戦違反」と非難)。しかし最終日の金曜6/26は、緊張がくすぶる一方でタンカーのホルムズ海峡通航が再開に向かい、供給懸念が和らいだことから、WTI原油は−3.74%下落して$69.23(週間−9.52%・約4カ月ぶり安値・3週続落)。「緊張は残るが供給は途切れていない」という綱引きの末、原油は週を通じて下げで終えた、というのが正確なところです。エネルギー高への警戒がいったん和らいだことは、家計目線では時間差で効いてくる安心材料です。
🇺🇸 今週の米国株(6/18木→6/26金・週間集計/6/19は祝日休場)
6/26終値 −55.10ドル(−0.11%)
6/26終値 −0.06%
6/26終値 −0.24%・5日続落
米国株は、指数によってはっきり明暗が分かれた週でした。利下げ期待の後退(米PCE高止まり)を受けて、金利上昇に弱いハイテク株が売られ、NASDAQは週間−4.60%と大きく下落(金曜まで5日続落)。S&P500も−1.97%とマイナスでした。一方で景気敏感・ディフェンシブ寄りの銘柄を多く抱えるNYダウだけは+0.58%とかろうじてプラス。「ハイテクから、それ以外へ」と資金の重心が移ったことが、指数の違いに表れています。前述のとおり、米国の週間基準は6/18(木)→6/26(金)です(6/19がジューンティーンスの祝日で休場だったため)。利下げが遠のいた事実は変わっていないので、悪材料が消えたというより、市場の物色対象が入れ替わっている途中、という距離感で見ておきたいところです。
💴 為替・金利・商品(金曜6/26 NY終値ベース)
週内レンジ 161.07〜161.95
週間 −0.47%
週間で小幅低下(4.51→4.37%)
為替は、ドル円が週末6/26のNY終値で1ドル=161.75円と、引き続き約40年ぶりの安値圏での推移でした(週内レンジは161.07〜161.95円)。この水準では政府・日銀による円買い介入への警戒・観測が常にくすぶっていますが、今週は実際の介入は確認されておらず、あくまで「観測・警戒」止まりです。介入があったかのように先回りせず、淡々と見ておくのが賢明だと思います。ユーロ円は1ユーロ=184.14円(週間−0.47%)。米10年債利回りは4.37%で、週初の4.5%台から小幅に低下しました。原油安や中東リスクの後退でインフレ警戒がやや和らいだことが背景ですが、水準自体は依然として高めです。
商品市況では、前述のとおり原油が大きく下落しました。WTI原油は週間−9.52%の$69.23と約4カ月ぶりの安値(3週続落)。木曜6/25はイランの船舶攻撃で一時反発したものの、最終日6/26はタンカーの通航再開で供給懸念が和らぎ−3.74%と再下落しました。一方、安全資産とされる金(NY金・COMEX 8月限)は$4,096.30・週間−1.84%と、こちらも有事への警戒が和らいで上値の重い展開でした。円安は輸出企業の追い風になる一方、輸入物価を通じて家計には時間差で効いてきます。原油安は、その家計への逆風を少しだけ和らげてくれる材料、という整理でよいと思います。
押し目買い(おしめがい/Buy the Dip)
押し目買いとは、上昇してきた相場が一時的に下がった場面(押し目)をねらって買うことです。今週のように史上最高値から−4.15%も急落すると、「安くなったぶん、今が買い時では?」と押し目買いをしたくなります。ただ、それが一時的な押し目(また上がる)なのか、本格的な下落の入り口なのかは、後になってみないと分かりません。下げの途中で買って、そこからさらに下がることもしょっちゅうです。以前ご紹介した「自律反発」(下げた反動の一時的な戻り)とセットで覚えると、”どこで買うか”を当てにいく難しさが見えてきます。
- 「下がったら買う」は理屈は簡単、実行は難しい:どこが”底”かは誰にも分からず、落ちる途中で買ってさらに下がる「落ちてくるナイフをつかむ」状態になりがちです
- 高値圏ほど見極めが難しい:史上最高値から少し下げただけなのか、調整の入り口なのか。今週のような乱高下のさなかでは、プロでも判断を外します
- 家計目線:押し目を当てにいくより、毎月の積立を淡々と:一定額を機械的に積み立てれば、高いときも安いときも平均して買えます。タイミングを当てにいかなくて済むのが、私のような普通の家計には合っていると感じます
正直に白状すると、今週は私もかなり振り回されかけました。月曜に史上最高値、火曜に−3.55%、木曜に+4.61%でまた最高値、金曜に−4.15%。スマホで指数を見るたびに数字の表情がコロコロ変わって、木曜の大反発のときは「あ、やっぱり強いんだ、ちょっと買い増そうかな」と一瞬よぎりました。でも翌日の金曜にあっさり−3,000円ですから、もしあそこで飛びついていたら、たった1日で気持ちが揺れていたはずです。振れ幅が大きい週ほど、自分の感情も同じ振れ幅で揺れる――それを今週はまざまざと体感しました。
結局、私が今週実際にやったのは「買い増し」でも「売り」でもなく、口座を開いて配分を点検しただけでした。積立の設定は1円もいじっていません。今日の経済用語に「押し目買い」を選んだのも、まさにこの体感からです。急落を見ると「安くなった、今が押し目では」と手を出したくなりますが、それが本物の押し目かは後になってみないと分かりません。振れ幅が大きい週ほど、相場そのものより自分の心拍数のほうが上がっていることが多いんです。だからこそ、画面を閉じて、決めたことを淡々と続ける。最高値という言葉に浮かれず、急落という言葉に慌てず、来週も静かに見ていきたいと思います。
📅 来週(6/29〜7/3)の注目ポイント
来週の最大の山場は、米6月雇用統計(7/2・木/日本時間21:30)です。非農業部門雇用者数(NFP)や失業率が、FRBの金融政策の見通しを左右します。今週、米5月PCEで「利下げ期待の後退・むしろ利上げ方向」という見方が強まったぶん、雇用統計がそのシナリオを後押しするのか、和らげるのかに、市場の関心が集まりそうです。個別企業では、ナイキ(NKE)の決算が6/30(火・米引け後=日本時間7/1朝)に予定されており、消費の体温計として注目されます。
もう一点、カレンダー上の注意です。7/3(金)は、米独立記念日(7/4・土)の振替で米市場が休場になります。だからこそ、本来は金曜に出ることの多い雇用統計が、今回は1日前倒しの木曜7/2に発表される、というわけです。日本株は今週、史上最高値圏まで上げては急落する荒い値動きが続いたぶん、来週も高値圏での振れ幅の大きさには引き続き注意したいところ。お金バイバイマンの記事では、月曜版で「今週のマーケット予定(WEEKLY AGENDA)」をあらためて整理してお届けします。なお、これらはあくまで予定・見通しであり、特定の売買を促すものではありません。結果が出てから落ち着いて受け止めれば十分です。
本記事の数値・統計は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています。
- 日本取引所グループ(JPX)・日経マーケットデータ(日経平均・TOPIX 終値)
- 米商務省経済分析局(BEA・個人消費支出物価指数/PCE)
- Micron Technology 決算発表資料(SEC提出書類)
- 日本経済新聞(電子版)・Bloomberg・Reuters(ロイター)・CNBC
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。


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