📈 7月9日の日経平均終値は67,743円・+924円の4日ぶり反発/中東の鎮静化観測(イラン攻撃は早期終了との見方)で原油反落・半導体に買い戻し/TOPIXも3営業日ぶり反発
📅 日本株・米国株・為替・金利・商品 / 今日の経済用語「アク抜け」 / 3日続落からの反発、その中身を整理します
おはようございます、お金バイバイマンです。昨日7/9(木)の東京市場は、日経平均が+924.80円(+1.38%)の4日ぶり反発で、終値は67,743円。3日続けての下げにようやくブレーキがかかりました。反発の理由は主に二つ。ひとつは、心配されていた中東情勢が早期に落ち着くとの見方が出て、投資家の警戒がやわらいだこと。これを受けて急騰していたWTI原油も反落(約2.4%安)しました。もうひとつは、前日のアメリカで半導体株が堅調だったのを引き継いで、東京でも半導体・AI関連に買い戻しが入ったこと。TOPIXも3営業日ぶりに反発しています。今日の経済用語は、この“悪材料を通過して相場が軽くなる”動きを表す「アク抜け」を選びました。順番に見ていきます。
🇯🇵 日本株式市場(7/9木 終値・中東の鎮静化観測+半導体買い戻しで4日ぶり反発)
3日で合計3,000円近く下げたあとの、久しぶりの上昇でした。きっかけになったのは中東情勢の落ち着きです。前日まで「イランとの停戦は終わった」という緊張が原油と株を揺らしていましたが、昨日はその攻撃が早期に終わるとの見方が広がり、警戒で売られていた分の買い戻しが入りました。原油が反落したことも、「物価高への不安が少し和らいだ」というメッセージとして好感されています。加えて、前日のアメリカでハイテク・半導体株が堅調だったのを引き継ぎ、東京でも東京エレクトロンやアドバンテストといった値がさの半導体株に見直し買いが入りました。ここ数日、指数を押し下げてきた主役が、今度は押し上げる側に回った一日です。
ひとつ、時間の順番を整理しておきます。今朝ニュースで見る「アメリカ株高」は、昨日の東京が閉まった後の出来事なので、昨日の東京の反発は、夜のアメリカの結果を“受けた”ものではありません。東京が上がった材料は、あくまで日中の時点で分かっていた「中東の落ち着き」と「前日の米半導体高」。夜のアメリカも同じ流れ(原油反落・半導体高)で上がったので、結果的に同じ方向に揃った、という順番です。ニュースは前後がごちゃ混ぜになりがちなので、私はここを毎回ほどいて読むようにしています。
※終値ベースで表記(土日は休場のため含みません)。6/25の7万2,366円は日経平均の終値ベースでの史上最高値です(取引時間中の高値では6/22に7万2,831円をつけましたが、終値としては6/25が最高)。そこから7月に入って下値を切り下げ、7/8に6万6,819円まで3日続落しましたが、直近7/9は中東の鎮静化観測と半導体の買い戻しで924円高と4日ぶりに反発しました。各営業日の終値は複数の情報源で照合した確定値です。
📌 注目ポイント(“悪材料の通過”で戻したが、金利の高止まりは続く)
今回の反発は、新しく強い買い材料が出たというより、心配されていた悪材料(中東の緊迫・原油高)が、いったん峠を越えたことによる戻りの色合いが濃いです。前日3時(日本時間)に公表された米FOMC議事要旨がタカ派だったこと自体は変わっていませんが、昨日の相場は、その金融政策の話よりも地政学と原油の落ち着きのほうを強く材料視しました。市場が今どのニュースに反応しやすいか(=関心の置きどころ)で、同じ材料でも効き方が変わる、という好例です。
ただ、注意しておきたいのは金利の高止まりです。日本の10年国債の利回りは約2.875%と、1996年以来およそ30年ぶりの高い水準で推移しています。株が反発しても、この長期金利の高さ自体は続いていて、企業の借入コストや、住宅ローンの固定金利などにじわじわ効いてきます。株価の1日の上げ下げは派手ですが、私はこういうゆっくり効いてくる金利の変化のほうを、むしろ落ち着いて見ておきたいと思っています。今週はこのあと土曜日に、月〜金の値動きをまとめて振り返る予定です。
🇺🇸 米国株式市場(7/9木 終値・原油反落&半導体反発で3指数そろって上昇)
昨夜のアメリカ市場は、3指数そろって上昇しました。取引開始の直後は、中東の緊張が再び意識されて原油が急伸し、いったん下げてスタート。ところがその後、戦闘が早期に収束するとの見方から原油の上げが一服(WTIは約2.4%安で反落)。すると、金利上昇や原油高を嫌気して売られていた半導体株を中心に買い戻しが広がり、ハイテク主導で上昇に転じました。ハイテク中心のNASDAQ総合が+1.30%と上げを主導しています。日本も昨日、同じ「中東の落ち着き+半導体」で上がっていたので、日米が同じ絵で反発した一日でした。相場は下げるときも上げるときも“テーマ”で連動するのだな、と改めて感じます。
💴 為替・金利・商品(7月10日 朝 JST時点)
39年半ぶり円安水準圏・7/10 朝 JST時点
7/10 朝 JST時点
7/10 朝 JST時点
為替は7月10日朝(日本時間)時点で、ドル円が1ドル=162.39円と、円安水準でほぼ横ばいです。株が反発しても円が大きく買い戻されるわけではなく、39年半ぶりの円安圏に張り付いたまま。ユーロ円も1ユーロ=185.61円で高止まりしています。米10年債利回りは4.5%台と高い水準を保っており、日米の金利差が開いた状態が円安を下支えしています。円買い介入への警戒は続いていますが、現時点で実際の介入は確認されていません。
商品市況では、前日まで急騰していたWTI原油が反落しました。清算値ベースで1バレル約71.7ドル(約2.4%安)。中東での戦闘が早期に収まるとの見方から、供給が細るとの警戒がいったん和らいだためです。原油高は時間差で家計にも効いてくるので、この一服はひとまず良い知らせです。一方のNY金は1トロイオンス4,131ドル前後(約1.2%高)と反発。株が戻った日でも金が買われたのは、地政学の火種が完全に消えたわけではなく、“念のための保険”として金を持っておきたい投資家が一定数いたためと見られます。
アク抜け(あくぬけ)
アク抜けとは、相場を押さえつけていた悪材料が出尽くし(=峠を越え)、相場が軽くなって上向きやすくなることを指す、昔ながらの相場のことばです。料理で野菜や肉の「アク(灰汁)」を取り除くと、味がすっきりして澄むのと同じイメージ。市場にとっての“アク”は、戦争や金融不安、悪い決算といった心配ごとで、それが一巡すると、警戒で売られていた分の買い戻しが入りやすくなります。昨日の相場は、心配されていた中東の緊迫がいったん和らいだことで、まさにこの「アク抜け」的な反発になりました。
- 「織り込み済み」「リリーフラリー」との関係:悪材料をあらかじめ株価に反映することが「織り込み済み」、恐れていた悪材料が消えて一気に買い戻すのが「リリーフラリー」。アク抜けはその近い仲間で、悪材料を“出し切って相場が身軽になった”状態を指します。
- アク抜け=上げが続く保証ではない:あくまで「重しが取れた」だけで、新しい買い材料が出たわけではありません。別の心配ごと(新たなアク)が出れば、また重くなります。「底打ち確定」と決めつけないのが安全です。
- 家計目線:「アク抜けした(=もう安心)」という言葉が飛び交う時ほど、私はむしろ淡々と構えます。相場が軽くなったかどうかは後になって分かるもので、その日の見出しに合わせて売買を増やす必要はない、と考えています。
3日続けて下げたあとの反発だと、正直、ちょっとホッとします。でも、こういう「戻した日」ほど、気持ちが軽くなって、つい何か動きたくなるので注意しています。下げた日に怖くて売り、戻した日に安心して買う——これを繰り返すと、たいてい高いところで買って安いところで売る羽目になる。相場の上げ下げに合わせて自分の行動まで一緒に揺れると、いいことがないな、というのが私の実感です。
だから昨日の反発を見ても、私がしたことは何もありません。上がっても下がっても、毎月決めた分を買う、その一点だけは動かさない。派手な反発より、私が気にしているのはやっぱり金利や原油、円安といった“ゆっくり効いてくる”ほうです。株価は一日で924円戻せても、上がった生活コストや金利は、そう簡単には戻ってくれませんから。今日も相場の温度に振り回されず、静かに過ごそうと思います。
📊 7/9(木)の総括
本記事の数値・統計は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています。
- 日本経済新聞(電子版・東証大引け)・株探・Yahoo!ファイナンス(日経平均・TOPIX 終値)
- Yahoo Finance・Reuters(米国株・為替・商品)・Investing.com
- Investing.com・TradingEconomics(日本10年債利回り)
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。為替・金利は「7/10 朝 JST時点」の値を含み、執筆後に変動する場合があります。米10年債利回りは7/9引けの約4.57%を含む水準です。WTI原油・NY金は先物の清算値ベースで、速報値のため約71.7ドル(約2.4%安)・約4,131ドル(約1.2%高)と表記しています。日本国債10年利回りは速報値ベースで約2.875%と表記しています。


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