📊 890円戻しても、2日で下げたぶんのおよそ4分の1です|昨日8月20日(木)の日経平均は890円37銭高の6万6,216円79銭。いちばん安かった場面でも前日の終値より上でしたが、8月17日の高値からはまだ3,003円下です/同じ日の夜、ニューヨークは3指数そろって反落しました。今日の経済用語は「基準改定」です
日本株・3日ぶり反発だが戻りは22.9%/米国株・3指数そろって反落、ダウの最大の重しは見出しの銘柄ではない/為替・金利・商品/今朝8時30分の全国CPI/熊本地震・千葉豪雨・阿蘇山・台風18号のいま/今日の経済用語「基準改定」=辞典102語目
おはようございます、お金バイバイマンです。昨日8月20日(木)の日経平均は890円37銭高の6万6,216円79銭で、3日ぶりの反発でした。上昇率はプラス1.36%。東証プライムでは値上がりが1,320銘柄、値下がりが204銘柄で、33ある業種のうち29業種が上がっています。おとといの「値下がり1,155銘柄、上がったのは2業種だけ」の、ちょうど裏返しの一日でした。
この日にはもうひとつ特徴があります。日中のいちばん安い場面でも、前の日の終値より上でした。安値は6万5,652円25銭で、前日終値の6万5,326円42銭より325円83銭高い。つまり昨日の東京市場は、一度もマイナス圏に沈まないまま終わっています。高値は6万6,325円32銭で、一時は1,000円近い上げ幅(前日比プラス998円90銭)でした。
ただ、この890円は、おとといまでの2日間で下げた3,893円83銭のうち、およそ4分の1です。強い一日だったのは確かですが、位置としてはまだ低いところにいます。中身と、そのあとの一日を順に置いていきます。
🇯🇵 日本株式市場(8/20木 終値・890円高の3日ぶり反発、値上がり1,320銘柄)
3日ぶり反発・8/20終値
前日4,012.31から反発
日経・QUICKの15時引け
値動きを時間の順に並べると、始値が6万5,732円79銭(前日比プラス406円37銭)で、いったん6万5,652円25銭まで押したあと、上げ幅を広げて高値6万6,325円32銭。終値は6万6,216円79銭でした。始値も、安値も、高値も、終値も、すべて前日の終値より上という形です。売買代金は8兆6,034億円、売買高は22億5,115万株でした。
上がった材料として複数のマーケット解説が共通して挙げていたのは、①前の晩のニューヨークで米国の長期金利が下がったこと ②その流れで米国株が上がったこと ③韓国など、同じアジアの時間帯で株が買われたこと、の3つでした。ただし②については、昨日の記事に書いたとおり、その米国株の上げ幅は3指数とも0.2%前後です。それだけで日本株のプラス1.36%を説明できるとは、私には思えません。ここは時間の順番に注意が必要です。東京市場を動かした「米国の金利低下」は8月19日のニューヨークの話で、同じ8月20日の夜のニューヨークでは、その金利がまた上がっています(あとで書きます)。日付は同じ「8月20日」でも、東京の昼とニューヨークの夜は別の時間帯です。
33業種のうち下がったのは、鉄鋼・銀行・保険・倉庫運輸の4業種だけでした。銀行と保険が下がっているのは、日本の長期金利が下がったことと向きが合います(金利が下がると、貸したり運用したりで得られる利ざやが薄くなると受け取られやすい業種です)。
終値ベース。8月11日(火)は山の日で休場のため、この12営業日には入っていません。出所=日経平均プロフィルの公式データ。
📉 戻ったのは、2日で下げたぶんのおよそ4分の1です
数字を並べると、こうなります。8月18日(火)がマイナス1,759円52銭、8月19日(水)がマイナス2,134円31銭で、2日間の下げは合わせて3,893円83銭。これに対して昨日20日(木)の戻りは890円37銭ですから、戻したのは22.9%、およそ4分の1です。
別の見方もできます。この12営業日でいちばん高かったのは8月17日(月)の6万9,220円25銭で、昨日の終値はそこから3,003円46銭下。「3日ぶり反発」という言葉だけを取り出すと、悪いところは終わったように読めますが、水準としてはまだ3営業日前より3,000円ほど低い場所にいます。
私は、こういうときに「反発」「戻り」という言葉を、幅とセットで見るようにしています。890円は金額としては大きいのですが、直前に下げた幅と並べないと、それが大きいのか小さいのか決まりません。逆に言えば、下げた日にも同じことが言えます。おとといの3.16%安も、その前に上げていた幅と並べて初めて位置が分かります。
🇺🇸 米国株式市場(8/20木の取引=日本時間8/21早朝の終値・3指数そろって反落、ダウは30銘柄のうち24銘柄が下落)
反落・8/20終値
反落
反落
複数のマーケット解説が共通して挙げていた材料は2つです。ひとつは米国の長期金利が上がり直したこと。おとといの下げ(米財務省が国債の買い戻しを増やすと発表したことがきっかけでした)を、10年債は3分の2ほど戻して4.65%から4.69%へ。ただし戻り方は年限でかなり違います(あとで書きます)。もうひとつは原油の急伸と、対イラン情勢への警戒です。トランプ大統領がイランへの経済的な圧力を強める考えを示し、ベッセント財務長官が8月24日に新しい制裁の内容を公表する予定と伝えられました。
ここからは、当社が自分で計算した話です。昨日のニューヨークの見出しは、ほとんどがウォルマートでした。5〜7月期の決算で、米国内の既存店売上高の伸びが鈍ったことなどが嫌われ、株価はマイナス9.15%。ダウ平均の構成銘柄ですから、これがダウを700ドル下げた、と読みたくなります。ところが実際にいちばん重かったのは、ゴールドマン・サックスでした。
おとといの記事で、日経平均について「株価に倍率をかけて足し、除数で割る」という計算を紹介しました。ダウでも同じことをします。ダウ平均は「株価をそのまま足して、決まった数(除数)で割る」つくりの指数です。だから1株の値段の下がり幅(ドル)÷ 除数が、そのまま指数の押し下げポイントになります。除数はおよそ0.16268です。
- ゴールドマン・サックス:1,021.65ドル → 1,001.95ドル(−19.70ドル、−1.93%)=約121ポイントの押し下げ
- ウォルマート:114.30ドル → 103.84ドル(−10.46ドル、−9.15%)=約64ポイント
- ホーム・デポ:344.30ドル → 334.49ドル(−9.81ドル)=約60ポイント
- アメリカン・エキスプレス:339.90ドル → 331.15ドル(−8.75ドル)=約54ポイント
- アムジェン:442.36ドル → 433.73ドル(−8.63ドル)=約53ポイント
この5銘柄だけで約352ポイント=下げ幅の半分。30銘柄すべてを同じ式で足すと合計は約704ポイントの押し下げで、実際の下げ幅703.84(報道では「703.84ドル安」と表記されます)とほぼ一致しました(誤差は0.3ポイント未満)。除数は少しずつ改定されるため、ここでの数字は当社の試算です。
下落率が9%を超えたウォルマートより、下落率2%弱のゴールドマン・サックスのほうが指数を2倍近く押し下げている——これは、ダウが「率」ではなく「1株の値段の動き」で決まる指数だからです。1,000ドルの株が2%下がると20ドル、114ドルの株が9%下がっても10ドル。ダウにとって重いのは後者ではなく前者になります。
また、この日は30銘柄のうち24銘柄が下落し、上がったのは6銘柄でした。ただしその6銘柄にはコカ・コーラ(プラス0.15ドル)やシェブロン(プラス0.01ドル)のようにほとんど動いていないものも含まれ、指数を押し上げたと言えるのはトラベラーズ(約14ポイント)とマクドナルド(約10ポイント)くらいです。1社の決算というより、金融・小売・ヘルスケアと幅広く売られた日でした。
いっぽう半導体は下げ止まっています。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1万1,800.02で、プラス0.53%の反発。8月18日にマイナス4.98%、19日にマイナス2.12%と2日続けて大きく下げたあとです。ここも時間の順番に気をつけてください。おとといの東京市場に効いたのは、このうち8月18日の下げのほうで、19日の下げは東京が終わったあとの出来事です。当社は昨日の記事で、おとといの東京の下げについて挙げられている理由の筆頭に前の晩のアメリカの半導体株安が来ている、と書きました。その半導体が、向きを変えたことになります。なお昨日20日のこの反発も、東京が終わったあとの出来事です。
💴 為替・金利・商品(8月21日 朝 JST時点)
8/21 5:35 JST時点
8/21 5:35 JST時点
米財務省 8/20の公表値
為替は8月21日の朝5時35分(日本時間)で、ドル円が1ドル=159円10銭前後、ユーロ円が1ユーロ=185円79銭前後です。昨日20日の同じころ(昨日の記事に書いた午前5時51分の参考値)は、ドル円が158円19銭、ユーロ円が184円74銭でした。この24時間で、ドル円は91銭、ユーロ円は1円05銭の円安です。外国為替の一日はニューヨークの17時(日本時間の朝6時)で区切られるため、この記事を書いている時点は、まだ8月20日ぶんの取引が終わる少し前です。
米国の長期金利は、米財務省が公表する8月20日の値で10年が4.69%(前日4.65%)、20年が5.20%(同5.17%)、30年が5.23%(同5.19%)。おとといは10年が4.71%から0.06%、20年が5.28%から0.11%、30年が5.28%から0.09%下がっていましたので、戻ったのは10年で3分の2ほど、30年で4割ほど、20年にいたっては3割にも届きません。当社は昨日の記事に「いちばん下げたのは20年債です」と書きましたが、その20年が、いちばん戻っていないことになります。日本の長期金利は10年国債で2.845%。前日の2.895%から0.050%下がり、取引時間中には一時2.830%まで低下しました。日本の金利は下がり、アメリカの金利は上がった、という一日です。
商品は、WTI原油の9月限が1バレル=87.83ドルで、前日から2.00ドル高い大幅な続伸(プラス2.33%)。ニューヨーク金の12月限が1トロイオンス=4,571.40ドルで、26.10ドル高の続伸(プラス0.57%)です。どちらも清算値で、前日の清算値に前日比を足すと当日の清算値になることを確認しています(原油85.83+2.00=87.83、金4,545.30+26.10=4,571.40)。原油が上がったのは、さきほどの対イラン情勢への警戒と同じ材料です。
基準改定(きじゅんかいてい/Base Year Revision)
物価や生産の統計は、ある年を「100」と決めて、そこからどれだけ増えたか減ったかで表します。その基準の年を新しい年に入れ替える作業が基準改定です。消費者物価指数(CPI)では5年に一度おこなわれ、今回は2020年基準から2025年基準へ切り替わりました。基準の年を移すのと同時に、家計が何にいくら使っているかという重みづけや、対象となる品目そのものも入れ替わります。だから、同じ月の物価を測っていても、基準が変わると数字が少し動くことがあります。
- 今日がその初回です:2025年基準にさかのぼって計算し直した2025年1月分〜2026年6月分は、すでに8月7日(金)に公表されています。毎月の定例の公表として2025年基準の数字が出るのは、今日8月21日(金)朝8時30分の7月分が最初です(総務省統計局の公表スケジュール)。
- 中身も入れ替わります:買う人が減ったものの重みは軽くなり、増えたものは重くなります。同じ「物価が何%上がった」でも、何をどれだけ買う前提で測ったかが変わる、ということです。
- 古い数字と並べるときは注意:基準をまたいで長い折れ線をつくるときは、つなぎ用に計算された「接続指数」を使います。手元の古いグラフと新しい発表を単純につなぐと、段差が出ることがあります。
▶ もっとくわしく:基準改定とは?物価のものさしを5年ごとに入れ替える理由をやさしく図解
🗓️ 今日8月21日(金)と、来週にかけて動くこと
今朝8時30分に、7月の全国消費者物価指数が出ます。この記事はその前に書いていますので、ここに書けるのは予想までです。予想は出所を分けて書きます。みんかぶの経済指標カレンダーが総合プラス1.9%・コアプラス1.8%、三井住友トラスト・アセットマネジメントの宅森昭吉氏(8月7日公表)が総合・コアとも前年同月比プラス1.9%。昨日の記事と同じく、複数の機関を集めた市場予想の中央値は確認できていませんので、幅をもってご覧ください。前回6月分は、生鮮食品を除くコアがプラス1.6%、総合がプラス1.7%でした(総務省統計局。いずれも2020年基準で公表された当時の数字です)。下の経済用語カードに書いたとおり、2025年基準に直した6月分も8月7日に公表されているのですが、当社はその実物を確認できていないので、ここでは当時の公表値のほうを挙げています(同じ統計局の公表分ですが、遡及の表のほうには当社がまだたどり着けていません)。今日出る7月分は2025年基準ですから、この2つは、そのまま引き算できません。基準の違う数字を並べるときは気をつける——というのが、まさに今日の経済用語の話です。先に出ている7月の東京都区部は、コアがプラス1.9%まで上がっています。ただしこちらは7月31日に2020年基準で公表された中旬速報値ですので、今日出る全国の2025年基準の数字とは、やはりものさしが違います。それでも向きの目安にはなりますので、全国も上向くかどうかを確かめておきたいところです。なお、生鮮食品とエネルギーを除くコアコアについては、市場予想を確認できませんでしたので、数字が出てから見ます。
夕方以降は、17時にユーロ圏の8月PMI速報(製造業の予想51.7・サービス業51.5、前回51.9・51.7)、22時45分にアメリカの8月PMI速報(製造業53.7・サービス業54.0、前回53.9・54.6)です。日本のPMI速報についても発表予定の情報がありましたが、公表の有無で情報が食い違っていたため、この記事では書きません。
おととい米国東部時間19日14時(日本時間20日の午前3時)に公表された7月のFOMC議事要旨は、内容としてはタカ派寄りでした。ただ、ここは主語を分けておきます。多くの参加者(many)が、物価の伸びが落ちてこなければ金融の引き締めが必要になる可能性が高いとし、数人の参加者(several)は、この会合で0.25%の利上げをすべきだと主張。いっぽうで大半の参加者(most)は、次の会合までに入ってくる情報を見てからでよいとして据え置きを支持しました(昨日の記事では報道による要約として書きましたが、今日はFRBが公表した議事要旨の原文を確認しています。上の「多くの」「数人の」「大半の」は、原文の many・several・most を当社が日本語に置き換えたもので、逐語の引用ではありません)。採決は9対3で据え置きです。反対した3人(クリーブランド連銀のハマック氏、ミネアポリス連銀のカシュカリ氏、ダラス連銀のローガン氏)は、いずれも利上げを主張しての反対でした。なお議事要旨でいう「参加者」には投票権のない地区連銀総裁も含まれますので、上の人数の言葉と、採決の12票とは、そのまま突き合わせられません。
つまりアメリカでいま議論されているのは、利下げではなく利上げをするかどうかです。政策金利の誘導目標は3.50〜3.75%。次の会合は9月15〜16日で、CMEのFedWatchでは今朝5時5分(日本時間)の時点で据え置き64.7%・0.25%の利上げ35.3%(9月の会合そのものについての確率)。この数字は日々かなり動きますので、時点とセットで見てください。
来週は8月27〜29日にジャクソンホール会議があります。今年のテーマは資金決済の分野の金融イノベーションで、5月22日に就任したウォーシュFRB議長にとって初めての基調講演です。ただし、ウォーシュ議長はこれまで先行きの方針を示すことに慎重な姿勢をとってきたため、ここで利上げ・利下げの方向が示される可能性は高くないという見方があります(大和総研)。あわせて、議事要旨の中でウォーシュ議長がFOMCの年間の開催回数を8回から6回に減らす案に言及していたことも報じられています。決まったわけではなく、2026年の日程は変わりません。
🕊 令和8年熊本地震のその後(消防庁 第58報・8月20日10時00分現在)と、四輪と二輪の生産
7月28日(火)に起きた令和8年熊本地震について、亡くなられた方に心よりお悔やみを申し上げます。総務省消防庁の第58報(8月20日10時00分現在)では、亡くなった方39人、けがをされた方364人(重傷30人・軽傷等334人)。けがをされた方は、昨日の記事に書いた第57報の362人(重傷28人・軽傷等334人)から、重傷の方が2人増えました。住家の被害は17,841棟(全壊1,548棟・半壊1,692棟・一部破損14,601棟)で、昨日の記事に書いた第57報の16,634棟から1,207棟増えています。これは新しい地震が起きたということではなく、調査が進んで確認できた分が積み上がっているためです。
今日いちばんお伝えしたいのは、避難指示がさらに減ったことです。第57報の時点では2市1町・45,667世帯・100,970人でしたが、第58報では1市町村・29,437世帯・65,014人となりました。避難所は内閣府のまとめ(8月20日)で11自治体71か所・2,995人で、前日の3,049人から少しずつ減っています(多いときは506か所・9,931人でした)。断水は熊本県内3自治体の約4,900戸まで減り(うち約100戸は通水したものの使用の自粛が呼びかけられています)、8月末の解消を目指して作業が進んでいます。最も多いときは約108,100戸でした。停電は復旧済み、孤立している集落もありません。また内閣府のまとめ(8月20日10時00分現在。地震の回数は同日8時00分まで)によると、発災からの地震活動は震度3以上が98回で、その内訳は震度7が1回、5弱が5回、4が23回、3が69回。震度5強・6弱・6強はゼロ回です(消防庁 第58報も、震度5弱以上の地震として震度7を1回と震度5弱を5回だけ挙げています)。
ホンダの工場については、昨日の記事で「予定」として書いたことが、実際に行われました。部品の供給が止まって操業を落としていた四輪の生産拠点——埼玉製作所(寄居・小川)・鈴鹿製作所・ホンダオートボディー(四日市)は、8月20日(木)から生産を再開しました(ホンダ公式サイト・8月20日更新)。きっかけは、部品メーカーのアステモ宇城(熊本県宇城市)が8月13日に一部のラインで生産と出荷を再開したことです。
そして熊本製作所(大津町)も、8月24日(月)から完成車の生産を再開する予定だと公表されました。昨日までは再開の時期が示されていなかったところで、日付が出たことになります。ただしここは四輪の工場ではありません。ホンダ自身が「二輪車、およびパワープロダクツを製造する熊本製作所」と書いているとおり、バイクと、発電機や耕うん機といった小型の動力機械をつくる拠点です(ホンダの国内の二輪車生産を担う拠点にあたります)。「完成車」と聞くと四輪を思い浮かべますが、ここでいう完成車はバイクのことです。
鉄道と道路は、まだ動いていないところが残っています(以下は国土交通省の情報で、8月20日8時30分時点です)。九州新幹線の熊本〜新水俣は運転見合わせが続いており、構造物の変状が200か所以上、レールのゆがみなど軌道の変状が約40か所。JR九州は8月中の再開は難しいとしたうえで、再開の時期は8月中にあらためて示すとしていますが、当社が確認できているのは8月20日までで、その時点では再開の時期は示されていません。在来線のJR鹿児島本線・宇土〜八代も見合わせが続き(構造物9か所・軌道約150か所の変状)、8月19日から宇土〜小川でバスによる代わりの輸送が始まっています。26日(水)からは宇土〜八代の全区間でバス代行ができるよう調整が進んでいます。肥薩おれんじ鉄道の八代〜水俣もバス代行中です。高速道路では南九州自動車道の八代ジャンクション〜八代南インターが橋の損傷で通行止めのままで、地震による高速道路の通行止めは全国でここだけになりました。なお八代南インター〜田浦インターは8月18日6時から一般の車も通れるようになっており、国道219号の新萩原橋(八代市)も8月下旬に一般の車が通れるようになる予定です。
🕊 令和8年8月千葉豪雨のいま(避難情報と鉄道・8月21日朝の時点)
8月の大雨で亡くなられた方に、心よりお悔やみを申し上げます。被害に遭われた方に、お見舞いを申し上げます。避難の情報については、千葉県防災ポータルサイトで県内に発令中の避難情報はゼロであることを確認しています(同ポータルの最終更新は8月17日午後の四街道市の解除です)。避難の情報は短い時間で変わりますので、最新の状況はお住まいの自治体の発表でご確認ください。
鉄道は、JR外房線の誉田〜大網が引き続き不通で、8月24日(月)の運転再開を目指すとされています。大網〜本納は8月18日(火)に再開済みです。代わりのバス輸送は、8月17日(月)の開始時点で誉田〜土気・大網〜本納・蘇我〜茂原の3区間でした。大網〜本納は鉄道が再開しましたので、いまは誉田〜土気と蘇我〜茂原の2区間になっているとみられます(昨日の記事と同じ見立てです)。実物で確認できているのは8月18日時点の案内までですので、お出かけの前にJR東日本の当日の運行情報をご確認ください。土気〜大網は道路のほうも被災していて、代わりのバスも走っていません。小湊鐵道の里見〜上総中野は、「当分の間」バスとタクシーによる代わりの輸送が続き、再開の時期は決まっていません(同社公式サイト・8月17日更新)。五井〜里見は平常どおりです。
🌋 阿蘇山のいま(噴火警戒レベル3が継続・火山ガスの最新は8月19日の1,200トン)
阿蘇山は噴火警戒レベル3(入山規制)のままです。今朝8月21日5時00分に出た降灰予報(定時)にも「現在、阿蘇山は噴火警戒レベル3(入山規制)です」と記されています。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、昨日の記事に書いたとおり8月19日の観測で1日あたり1,200トン、8月17日が1,000トンで、レベル引き上げのきっかけになった8月14日の2,700トンからははっきり減っています(8月6日は1,200トンでした)。ただし17日から19日にかけては1,000トンから1,200トンへ戻していますので、一直線に減っているわけではありません。警戒が必要な範囲は中岳第一火口からおおむね2キロで、大きな噴石と火砕流に注意が必要です。次の火山の状況に関する解説情報は、8月19日16時00分の第16号によれば今日8月21日(金)16時ごろの発表予定とされています。
🌀 台風18号「ソウデル」の5日先の予報は、沖縄本島の東です(8月21日3時45分発表・実況は同日3時)
気象庁が今日8月21日3時45分に発表した情報によると、21日3時の時点で台風18号「ソウデル」はマリアナ諸島(北緯13度10分・東経149度30分)にあり、中心の気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートル。北北西へ時速20キロで進んでいます。強さの階級はまだ付いていません。昨日の記事では「21日3時に980ヘクトパスカル」という予報を紹介しましたが、実際は990ヘクトパスカルでしたので、発達は予報よりゆっくりでした。
この先の予報は、以下のとおりです(時刻はすべて予報の対象時刻で、実況の時刻とは別のものです)。22日3時に965ヘクトパスカルの「強い」台風、23日3時に935ヘクトパスカル・最大風速45メートルの「非常に強い」台風、24日3時は北緯22度54分・東経138度18分(日本の南)で935ヘクトパスカル、25日3時に945ヘクトパスカル、そして26日3時に北緯26度30分・東経130度18分で965ヘクトパスカルの「強い」台風、という見通しです。
最後の26日3時の予報の中心は、那覇の東およそ260キロ(当社が緯度経度から計算した概算です)にあたります。このときの予報円の半径は約280キロですので、沖縄本島は予報円の中に入ります。ただし5日先の予報は幅がとても大きく、進路も強さもこれから変わります。昨日から今日にかけての1日でも、発達の速さの見通しは変わりました。沖縄や小笠原にお出かけの予定がある方は、その都度、気象庁の最新の発表をご確認ください。
今週の月曜、私はこの欄に「数字より先に『何と比べた数字か』を見にいくつもりです」と書きました。今日がその日でした。890円高も、703ドル安も、単体では大きさが決まらない。前者は直前の3,894円と並べて4分の1になり、後者は30銘柄に割り戻してはじめて、いちばん重かったのが見出しの銘柄ではないと分かる。並べる相手を決めるところまでが、数字を読む作業なのだと思います。
その意味で、今朝8時半の物価の数字は、私にとっては読みにくい回です。ものさしが2025年基準に入れ替わって、毎月の公表としては最初の回。前回と並べたくなりますが、並べる相手のほうが作り直されています。買うものが変われば測り方も変える——考え方としては当たり前なのに、こういう日は結局、数字より注釈のほうを長く読むことになります。私はそれで構わないと思っています。統計と自分の暮らしの実感がずれていく原因は、たいていその注釈のなかにあるので。
📊 8月20日(木)の総括
本記事の数値・統計・要人発言は、官公庁などの一次資料はそれ自体を出所とし、それ以外は原則2つ以上で照合して作成しています(1つでしか確認できなかったものは、本文または下記に出所を書いています。原油の清算値は時事通信、金の清算値はフィスコ配信、外房線の再開見込みは東京新聞が、それぞれ1件のみです)。
- 日経平均プロフィル(公式の日次データ=終値と四本値、12営業日チャートの全12点)・Yahoo!ファイナンス(日経平均の時系列で二重照合)・日本経済新聞/QUICK(10年国債利回りの15時引けと前日比0.050%低下、日中の一時2.830%)・財務省 国債金利情報(8月19日分までの確定値との接続確認)・日本相互証券(同)・日本経済新聞 電子版(東証大引け)・株探/財経新聞(大引けリポート)・野村證券 東証株式市況(騰落銘柄数)
- 米3指数とSOXの終値は当社がYahoo Financeの日足データを直接取得し、前日比を自前で再計算・Investing.com(照合)・ダウ30銘柄の寄与ポイントは当社が全30銘柄の終値を取得し、除数0.16268で計算した試算値(合計が実際の下げ幅と0.3ポイント未満で一致することを確認)・米財務省 Daily Treasury Par Yield Curve(米国債利回りの確定値)・Yahoo Finance ライブブログ/TheStreet/株探US(ニューヨーク市場の市況と主因)
- 時事通信(NY石油の清算値)・フィスコ配信(NY金の清算値)・Yahoo Finance(為替の参考値と日足)・みんかぶ(経済指標カレンダー、ドル円の市況)・総務省統計局(消費者物価指数 2025年基準改定に伴う公表スケジュール、全国2026年6月分の公表結果、東京都区部2026年7月分〔中旬速報値〕の公表情報)・三井住友トラスト・アセットマネジメント(7月の全国CPIの民間予測)・米連邦準備制度理事会(7月FOMC議事要旨)・Investing.com Fed Rate Monitor(CME FedWatch)・大和総研(ジャクソンホール会議の見方)・日本経済新聞(FOMCの開催回数をめぐる議長発言)
- 総務省消防庁(令和8年熊本地震 第58報=8月20日10時00分現在のPDF原文)・内閣府(被害状況等について 8月20日10時00分現在/同資料内の地震活動は8月20日8時00分時点、鉄道は国土交通省情報で同日8時30分時点)・国土交通省(断水の状況)・ホンダ 公式サイト(8月20日更新=四輪3拠点の再開と、二輪・パワープロダクツをつくる熊本製作所の8月24日再開予定)・JR九州/JR東日本/小湊鐵道/レイルラボ(運行情報)・東京新聞(外房線の再開見込み)・千葉県防災ポータルサイト(避難情報)・気象庁(阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第16号、降灰予報〔定時〕、台風第18号の台風情報JSONを当社が直接取得)
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。株価は8月20日(木)の終値と四本値です。為替は本日8月21日5時35分(日本時間)の参考値で、常に変動します。日本の10年国債は日本経済新聞・QUICKの15時引け、米国債は米財務省の確定値(米東部時間15時30分が基準)。商品はNYMEX・COMEXの清算値です(WTIは9月受け渡し分・金は12月受け渡し分)。ダウの寄与ポイントと台風の距離は、当社が計算した試算値です。7月の全国消費者物価指数は本日8時30分の公表で、記事に書いたのは予想です。災害・火山・台風・交通の情報は速報で、続報により変わります。


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