基準改定(きじゅんかいてい)Base Year Revision
物価などの統計で、「100」と決める基準の年を新しい年に入れ替える作業。かごの中身も一緒に入れ替わります
💡 3行でいうと
- 基準改定とは、物価や生産の統計で、「100」と決める基準の年を新しい年に入れ替える作業です。消費者物価指数(CPI)では5年に一度おこなわれます。
- 基準の年を移すのと同時に、家計が何にいくら使っているかという重みづけ(ウエイト)と、対象になる品目そのものも入れ替わります。
- だから、同じ月の物価を測っていても、基準が変わると数字が少し動くことがあります。古い数字と並べたいときは、つなぎ用に計算された「接続指数」を使います。
🧺 たとえ話
買い物かごを思い浮かべてください。統計でいう物価は、決まった中身の入った買い物かごを、毎月レジに通しているようなものです。中身がいつも同じだからこそ、合計金額の変化から「値段だけがどれだけ動いたか」を取り出せます。
ところが5年もたつと、かごの中身のほうが現実とずれてきます。ほとんど買われなくなったものが入ったままだったり、いまや毎日のように買うものが入っていなかったり。レジの計算は正確でも、そのかごが暮らしから遠ざかっていくわけです。
そこで5年に一度、かごに入れる品目と、それぞれをどれだけ入れるかを、最新の家計の調査に合わせて入れ替える。これが基準改定です。かごを入れ替えるときに「100」の位置も置き直すので、前の基準の数字とは、そのままつなげられません。
📊 ちいさな図解
※消費者物価指数の2025年基準への切り替えでは、ウエイトが2026年7月10日に、2025年1月分〜2026年6月分をさかのぼって計算し直した結果が2026年8月7日に公表されました。毎月の定例の公表として2025年基準の数字が出るのは、2026年8月21日朝8時30分の「2026年7月分」が最初です(総務省統計局の公表スケジュール)。
📰 ニュースでどう使われた?
2026/08/21の記事で登場日経平均が890円高で3日ぶりに反発した日の記事で、その朝に発表される7月の全国消費者物価指数が「2025年基準で定例公表される最初の回」だという話として登場しました →
⚠️ よくある勘違い
「改定値」とは別のものです
「改定値」は、いったん出した速報の数字を、あとから入ってきた資料でつくり直すこと。ものさし自体は同じままです。いっぽう基準改定は、ものさしそのものを取り替える作業です。同じ「改定」という字が入っていますが、直している場所が違います。
数字が変わっても、その月の物価が動いたわけではありません
基準を入れ替えると、まったく同じ月の前年比が少し変わることがあります。これは測り方が変わったからであって、その月に世の中の値段が動いたからではありません。ニュースで「改定で伸び率が変わった」と出てきたら、まずここを切り分けてください。
「基準年=物価が安かった年」ではありません
基準の年は、その年の指数を100と置くという取り決めにすぎません。2025年が特別に物価の安い年だった、という意味ではありませんし、基準の年に何か経済的な出来事があったわけでもありません。
🔗 関連用語
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