📉 株が3.16%下がった日に、日本の長期金利は下がっていました|日経平均は2,134円31銭安の6万5,326円42銭。東証プライムは1,155銘柄が値下がりで、33業種のうち上がったのは2業種だけです/同じ夜のニューヨークは反発しました。今日の経済用語は「バイバック(国債の買い戻し)」です
日本株・大幅続落/長期金利は低下/米国株・4営業日ぶり反発/為替・商品/千葉豪雨・熊本地震・阿蘇山・台風18号のいま/今日の経済用語「バイバック(国債の買い戻し)」=辞典101語目
おはようございます、お金バイバイマンです。昨日8月19日(水)の日経平均は2,134円31銭安の6万5,326円42銭で、大幅な続落でした。下落率はマイナス3.16%。東証プライムでは1,155銘柄が値下がりし、値上がりは362銘柄。33ある業種のうち上がったのは医薬品と海運の2業種だけです。おとといのように「指数は大きく下げたけれど中身は半々」という日ではなく、数のうえでも、業種のうえでも、そろって下げた一日でした。
ただ、ひとつだけ前日までと逆に動いたものがあります。日本の長期金利です。おとといは取引時間中に2.945%と約30年ぶりの高さを付けました。金利の上昇が株の重荷になる、という読み方は、当社もこの数日書いてきたものです。ところが昨日の10年国債の利回りは前日より0.040%低い2.895%になっています。つまり、金利が下がった日に、株はもっと下げた。今日はここを起点に見ていきます。
🇯🇵 日本株式市場(8/19水 終値・日経平均は2,134円安の大幅続落、値下がり1,155銘柄)
日経平均は前日より2,134円31銭安い6万5,326円42銭で、2営業日続けての下落です。前日の終値6万7,460円73銭に対して始値が6万6,812円27銭ですから、朝いちばんから648円ほど下で始まりました。その後も戻せず、高値でも6万6,833円51銭で、一日を通して前日の終値を一度も上回っていません(安値は6万5,133円98銭。始値より終値が低い陰線です)。売買代金は10兆1,151億円と、商いも膨らみました。
TOPIXは4,012.31ポイントで127.91ポイント安、率にしてマイナス3.09%です。日経平均のマイナス3.16%とほとんど差がありません。おとといは日経平均がマイナス2.54%でTOPIXがマイナス1.05%と大きく開いていましたが、昨日はその開きが消えました。おとといの下げは値がさの半導体株に偏っていて、昨日は幅広く下げた——数字の並びからは、そう読めます。
下げへの寄与が大きかった銘柄としては、ソフトバンクグループ(1日でマイナス10.34%)が単独で約485円分、アドバンテストが約203円分、東京エレクトロンが約173円分、キオクシアホールディングスが約169円分と報じられています(財経新聞・フィスコ配信の寄与度ランキング)。値下がり率では古河電気工業のマイナス13.69%、キオクシアのマイナス12.60%が上位でした。上げに効いたのはメルカリが約9円分、コナミグループが約5円分、アステラス製薬が約4円分と、けた違いに小さい数字です。
※昨日の記事では、日経平均の寄与度を「値幅×株価換算係数÷除数」の式で当社が独立に計算して確かめました。今日の寄与度は報道された集計値をそのまま引いています(検算はしていません)。また4銘柄の合計は約1,030円で、下げ幅2,134円31銭のおよそ48%にあたります。昨日の記事に書いた47%は、8月18日にアドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄が下げ幅に占めた割合で、今日の48%は、8月19日に上の4銘柄が占めた割合です。日も銘柄数も違いますので、混同しないようご注意ください。
直近12営業日で見ると、期間の最安値は8月3日(月)の6万3,754円90銭、期間の高値は8月17日(月)の6万9,220円25銭です。そこから2営業日で3,893円83銭下げました。ただし8月17日は「史上最高値」ではありません。日経平均の終値の最高値は6月25日(木)の7万2,366円34銭で、そこから昨日の終値までは7,039円92銭、率にしてマイナス9.73%です。取引時間中の値どうしで比べると、6月22日(月)のザラ場高値7万2,831円73銭から昨日のザラ場安値6万5,133円98銭までマイナス10.57%になります。
※「調整局面(高値から1割の下落)」という言い方をよく見ますが、終値どうしで比べるか、取引時間中の値どうしで比べるかで、届いているかどうかが変わります(終値ベースは9.73%で1割に届かず、ザラ場ベースは10.57%で超えています)。この記事で「調整局面」という言葉を使わないのは、そのためです。なお「弱気相場(高値から2割)」には、どちらの基準でも届いていません。また昨日の下げ幅2,134円31銭は、2026年に入ってから6回、これより大きい下げがありますので、最大級の表現も使いません。
📉 株が下がった日に、長期金利も下がっていました
ここが昨日のいちばん引っかかるところです。日本の10年国債の利回りは、8月19日(水)に前日より0.040%低い2.895%になりました(日本経済新聞・QUICKの集計/19日17時56分時点)。おとといの終値2.935%と同じ集計ですので、そのまま引き算ができます。日中は、2.9%を下回る場面があり(NHK)、15時の時点では2.890%(日本経済新聞)、一時2.885%まで下がる場面もありました(TBS NEWS DIG・19日17時46分配信。こちらも日本経済新聞とは別の集計なので、差は取っていません)。なお日本経済新聞は、この17時56分時点の値をその日の終値として掲載しています。長期国債の先物(9月限)も126円42銭まで上げています。債券は買われた=値段が上がって、利回りは下がったということです。※この段落は公開後に修正しています(この記事の「訂正とお詫び」をご覧ください)。
買われた理由としては、前の晩(日本時間19日の朝までの取引)にアメリカの長期金利が4.70%台まで下がっていたことと、ここまで急ピッチで上がってきたことの反動が挙げられています(TBS NEWS DIG。4.70%台という数字は、当社が昨日の記事に書いたものです)。この記事の後半に出てくる19日のアメリカの金利低下は、東京が閉まったあとの別の話です。ブルームバーグは、長期金利が国の財政の想定に近い3%へ近づいたため、当局が需給の対策に動くのではないかという思惑で買われた、と伝えています。
加えて日本経済新聞は、午後に下げ幅が広がったきっかけは日銀の国債買い入れオペだったと伝えています。19日のオペでは、日銀が実際に買い取った額に対して、投資家が「売りたい」と手を挙げた額が何倍あったか(応札倍率)が、3本とも1倍台でした(残存1年超3年以下が1.98倍、5年超10年以下が1.84倍、25年超が1.81倍。応札額を落札額で割ったもので、日銀の公表資料から計算しています)。日本経済新聞はこれを「応札倍率が1倍台に」と見出しに立てており、ふだんより低い水準として扱っています。オペは午前に実施され、その結果はお昼すぎには市場に伝わっていました。手放したい人が思ったより少なかった=品薄ということなので、値段が上がる(利回りが下がる)方向に働きます。※この説明を出しているのは日本経済新聞で、ほかの社は米金利の低下や上昇の反動を挙げています。
昨日19日の記事で、当社は10年物の国債利回りについて「8月18日(火)の取引時間中に一時2.945%まで上がりました」と書きました。その前日、おととい18日付の記事では「日本もアメリカも、長期金利の上昇が株の重荷になる時間帯があった日でした」とも書いています。数字はどちらも正しいのですが、「金利が上がっているから株が下がる」という読み方は、昨日については成り立ちません。金利は下がり、株はもっと下げたからです。他人の説明を否定しているのではなく、当社自身が書いていたことを取り下げています。
この日の下げについて挙げられている理由のうち、金利より先に出てくるのが前の晩のアメリカの半導体株安です。おとといのニューヨークで半導体関連の指数が大きく下げ、その流れが東京の同じ業種に持ち越された、という説明になります。実際、下げへの寄与が大きかった銘柄は半導体まわりに並んでいて、ソフトバンクグループもAI関連という意味では同じ側です。
※念のためですが、この日のあとに出てきた材料——アメリカ時間19日の米財務省の発表や、日本時間20日午前3時に公表されたFOMC議事要旨——は、19日の東京市場が終わったあとの出来事です。19日の東京の下げの理由にはなりません。ただしニューヨーク市場にとっては、議事要旨は取引時間中の材料でした(日本時間20日午前3時=アメリカ東部時間19日午後2時で、ニューヨークの引けの2時間前にあたります)。
🇺🇸 米国株式市場(8/19水 終値・3指数そろって小幅高、ダウは4営業日ぶりの反発)
東京とは逆に、同じ日のニューヨークは3指数そろって小幅に上げました。NYダウは4営業日ぶりの反発です。理由として挙げられているのは、この記事の後半で取り上げる米財務省の発表を受けた長期金利の低下です。ここは2つの市況記事が共通して挙げています。ダウは取引時間中に一時366ドル高の5万3,710.06ドルまで買われました。ところが引けでは119ドル高。伸び悩んだ理由について、フィスコは取引の終盤に公表されたFOMC議事要旨——多くの参加者が、インフレが下がらなければ利上げが必要になると述べていた——を挙げています。半導体やAIに関わる銘柄に売りが続いたことも、重荷として伝えられています。上げ幅は3指数とも0.2%前後で、そろい方はきれいですが、大きさは控えめです。※この段落は公開後に修正しています(この記事の「訂正とお詫び」をご覧ください)。
※騰落率は当社で計算しています。ダウ119.65÷53,343.40=0.2243%、S&P500は16.22÷7,691.76=0.2109%、NASDAQは41.38÷26,289.71=0.1574%。3指数とも四捨五入でそろえて、+0.22%・+0.21%・+0.16%としています。
💴 為替・商品(8/19のニューヨーク市場と、8/20朝 日本時間)
為替は円高に振れました。8月19日(水)のニューヨーク市場の終値は1ドル=158円17銭、1ユーロ=184円70銭です(トレーダーズ・ウェブの市場概況)。同じリポートに載っている前日18日の終値が159円61銭・184円76銭ですから、ドル円は1円44銭の円高、ユーロ円は6銭の円高という計算になります(前日と当日が同じリポートに並んでいるので、この引き算は集計元をまたいでいません)。別の集計(CNBC)で見ても同じ日の終値は158円16銭・184円68銭で、ほぼ同じでした。ドル円は19日のうちに158円05銭から159円64銭のあいだで動いています。
外国為替市場の1日は、ニューヨークの午後5時(日本時間の朝6時)で区切られます。当社がこの記事のために参考値を取った本日20日午前5時51分は、その区切りの9分前で、そのときの値は158円19銭・184円74銭でした(Yahoo!ファイナンス/LINE FX配信)。上の終値とほぼ同じ水準です。
動いたのは円よりドルのほうです。アメリカの長期金利が下がり、それに合わせてドルが売られました。米財務省が公表している確定値では、19日の10年債の利回りは4.65%で、前日の4.71%から0.06%の低下です。しかも下げが大きかったのは、10年より先の年限でした。20年債は5.17%(前日比0.11%低下)、30年債は5.19%(同0.09%低下)で、いちばん下げたのは20年債です。今回の買い戻しの対象が残存10〜20年と20〜30年だったことと、きれいに重なります。※この段落は公開後に修正しています(この記事の「訂正とお詫び」をご覧ください)。理由ははっきりしていて、米財務省が長期国債の買い戻しを増やすと発表したためです。これが今日の経済用語です。
商品は原油も金も上がりました。WTI原油の9月受け渡し分は1バレル85.83ドルで、前日から0.89ドル高い清算値です(前日の清算値84.94——これはその前日の84.50に0.44を足したものです——に0.89を足して85.83)。4営業日続けての上昇で、約1か月ぶりの高い水準になりました。取引時間中にはUAEがイランとの経済関係を断つと発表したことを受けて86.85ドルまで買われる場面もありました。
金の12月受け渡し分は1トロイオンス4,545.30ドルで、前日から124.70ドル高い清算値です(4,420.60+124.70=4,545.30)。ドル安と中東情勢が重なった形です。
※商品はいずれも先物の清算値で、限月(受け渡しの月)を明記しています。清算のあとも電子取引は続くので、ニュースサイトの表示とは数字がずれることがあります。なお金の清算値については、当社がふだん使っている2つの配信のうち1つ(時事通信)が本日この時点でまだ出ておらず、1系統でしか確認できていません(前日の清算値に変化幅を足すと一致することは確かめています)。そのため「過去最高値」といった程度の表現は、今日は使いません。
バイバック(国債の買い戻し/Buyback)
政府(アメリカでは財務省)が、すでに発行して市場に出回っている自分の国債を、満期を待たずに買い取ること。ねらいは借金を減らすことではなく、多くの場合、古くなって売り買いしにくくなった銘柄を引き取り、市場を回りやすくしておくことにあります。買い手がひとり増えるわけですから、債券の値段は上がる方向に働き、その裏返しで利回り(金利)は下がる方向に働きます。
- やっているのは中央銀行ではなく「財務省」:日銀やFRBが金融政策として国債を買うのとは、主体も目的も別物です。今回の発表文の見出しにも「流動性支援(liquidity support)」と書かれていて、金融政策の話ではありません。
- 借金を減らすためではない:発表文に債務の削減という言葉は一度も出てきません。理由として挙げられているのは「長い年限の買い戻しには、質の高い応札が大量に集まっている」ことです。つまり需要があるところに、もっと出すという話です。
- 「バイバック」は株にも使う言葉:会社が自分の株を買い戻す自社株買いも、英語ではbuybackです。買い手がひとり増える、という意味では同じ構図をしています。
今回、米財務省が8月19日に出した発表文(原題は「Treasury Announces Increased Sizes of Nominal Long-End Liquidity Support Buybacks Beginning September 9」)の中身は、こうです。残存10〜20年と20〜30年の国債について、1回あたりの買い戻しの上限を、いまの20億ドルから「少なくとも40億ドル」へ引き上げる。原文では「The current maximum size of $2 billion per operation will be at least $4 billion per operation.」と書かれています。1回あたり(per operation)であって、1週あたりではありません。
ここで見落としやすいのが日付です。この引き上げが実際に始まるのは9月9日(水)からで、8月19日にお金が動いたわけではありません。それでも同じ日にアメリカの長期金利が下がったのは、「これから買い手が増える」と予告されただけで債券が買われたからです。適用は11月4日(水)までで、その先の規模は同じ日に開かれる四半期ごとの定例入札の発表であらためて示されます。
※この段落の数字と表現は、米財務省の発表文そのもの(home.treasury.gov のプレスリリース)から取っています。ロイター・ブルームバーグ・CNBCの報道とも一致していることを確認しました。
数字のほうが先に動いていて、読み方はあとから付いてくる。昨日はそれがはっきり出た日でした。株は3%以上下げているのに、長期金利のほうは下がって引けている。ここ数日、私は金利が上がったから株が下がった、という読み方をなぞっていました。しかも自分の記事にそう書いていたので、他人事にもできません。理由が嘘だったわけではなく、順番が逆だっただけなのですが。
では読み方を追うのが無駄かというと、そうは思いません。追います。ただその日のうちに答えを出そうとしないだけです。私は下げた日ほど画面を閉じるのが下手で、何か手を打った気になりたくなる性分なので、その分の時間を数字の確かめ直しにあてています。手がふさがっていれば、余計な注文を出さずに済むので。
🕊 令和8年8月千葉豪雨のいま(避難情報と鉄道・8月20日朝の時点)
8月の大雨で亡くなられた方に、心よりお悔やみを申し上げます。被害に遭われた方にお見舞いを申し上げます。
避難の情報については、昨日の記事に書いたとおり、消防庁の第12報と千葉県防災ポータルサイトの両方で発令中の避難情報はゼロであることを確認しています。本日20日朝の時点で、それ以降の更新は確認できていません。避難の情報は短い時間で変わりますので、最新の状況はお住まいの自治体の発表でご確認ください。
鉄道は、JR外房線の誉田〜大網が引き続き不通で、8月24日(月)の運転再開を目指すとされています。この予定が変わったという発表は確認できていません。大網〜本納は8月18日(火)に再開済みです。代わりのバス輸送は、8月17日(月)の開始時点では誉田〜土気・大網〜本納・蘇我〜茂原の3区間でしたが、大網〜本納が再開したので、いまは誉田〜土気と蘇我〜茂原の2区間になっているとみられます(始発6時・最終21時)。気をつけていただきたいのは土気〜大網です。ここは道路自体が被災しているため、代わりのバスも走っていません(千葉〜大網は総武本線と東金線を回る乗り方が案内されています)。なお確認できたのは8月18日時点までの案内で、本日20日朝のJR東日本の公式案内までは確認できていません。小湊鉄道の里見〜上総中野は、倒木や土砂の流入が複数箇所にあり、再開の時期が決まっていません(五井〜里見は平常運行、里見〜上総中野は終日運休で、バスとタクシーによる代替輸送が行われています)。
🕊 令和8年熊本地震のその後(消防庁 第57報・8月19日10時00分現在)と、自動車の生産
7月28日(火)に起きた令和8年熊本地震について、亡くなられた方に心よりお悔やみを申し上げます。
総務省消防庁の第57報(8月19日〔水〕10時00分現在)によると、亡くなった方は39人で前回から変わっていません(八代市20人・宇城市3人・嘉島町7人・甲佐町1人・氷川町5人の計36人に、けがの悪化や身体的な負担によって亡くなった可能性がある方1人と、災害との関連を調査中の方2人を加えた数です)。けがをされた方も362人(重傷28人・軽傷等334人)で、第56報から変わっていません。住まいの被害は16,634棟(全壊1,515・半壊1,530・一部破損13,589/熊本県16,626棟・福岡県8棟)で、第56報の15,621棟から1,013棟増えました。これも調査が進んで確認できた分が積み上がっているためです。
今日いちばんお伝えしたいのは、避難指示が大きく解除されたことです。避難指示は2市1町・45,667世帯・100,970人となりました。昨日の記事で当社が書いた第56報の3市1町・103,922世帯・219,027人から、58,255世帯・118,057人ぶん減っています。この減った数は八代市の避難指示の対象だった世帯・人数とぴったり一致しており、八代市の防災サイトにも「避難指示の解除について」が8月19日8時46分に掲載されていました。解除されたのは八代市とみて間違いありません(ただし消防庁と内閣府の資料には自治体名の記載がないため、これは減った数と八代市の掲示を突き合わせた当社の判断です。正確な解除時刻までは確認できていません。8月19日の午前中までに解除された、という書き方にとどめます)。残る2市1町の自治体名も、同じ理由で特定できていません。
内閣府の被害状況報(8月19日10時00分現在)では、避難所は11自治体71か所・3,049人で、昨日の72か所・3,092人から少しずつ減っています(多いときは506か所・9,931人でした)。断水は熊本県の3自治体で約5,400戸(8月19日7時30分時点・国土交通省)。内訳は八代市1,365戸、宇城市2,910戸、氷川町1,154戸です。昨日お伝えした約7,300戸から、さらに戻ってきました。多いときは4県15自治体で約108,100戸でしたので、そこからはずいぶん進んでいますが、国土交通省は8月末の解消を目指して作業中としています。熊本市・宇土市・上天草市・天草市・御船町・甲佐町・合志市と、福岡県柳川市・佐賀県太良町・長崎県南島原市は、すでに復旧済みです。
自動車のほうは、今日が再開の日です。部品の供給が止まって操業を落としていたホンダの埼玉製作所(寄居・小川)・鈴鹿製作所・ホンダオートボディー(四日市)は、昨日8月19日(水)まで休止し、本日8月20日(木)から生産を再開する予定です(ホンダ公式サイト・8月17日更新)。実際に再開したかどうかは、この記事を書いている朝の時点では確認のしようがありませんので、あくまで発表されている予定としてお読みください。いっぽうホンダの熊本製作所(大津町)は完成車の生産を休止したままで、復旧の進み具合に応じて順次再開するとされています。再開の時期はホンダ自身が明示していないので、この記事でも書きません。
鉄道は、九州新幹線の熊本〜新水俣が今も運転を見合わせたままです。JR九州は8月中に運転を再開するのは難しいとしており、再開の時期については8月中にあらためて示すとしています。この見通しが変わったという新しい発表は、本日の時点では確認できていません。在来線のJR鹿児島本線・宇土〜八代も運転見合わせが続いていますが、昨日8月19日(水)から宇土〜小川でバスによる代わりの輸送が始まりました(昨日の記事では「始まる予定」と書きましたが、レイルラボと熊本県内の複数の放送局が運行の開始として伝えています。「松橋循環バス」宇土駅〜松橋駅と「小川循環バス」宇土駅〜小川駅の2系統。朝6時から9時30分と、夕方16時から20時30分に、おおむね15分間隔。通学の方が優先です)。26日(水)からは宇土〜八代の全区間でバス代行ができるよう調整が進んでいます。
🔧 訂正とお詫び(本日の記事について3件、8月18日/19日付の記事について1件)
①台風18号が発生した日時。当初この記事は、気象庁が本日20日3時45分に発表した情報を引いて「そのとおりになりました」と書いており、20日の未明に台風になったかのように読めました。正しくは8月19日(水)12時にトラック諸島の近海で台風18号になり、気象庁の発表は19日13時5分です。20日3時45分の発表は3時間ごとの定時更新でした。気象庁の防災情報の電文を第1報からすべて確認して訂正しています。
②日本の10年国債の利回り。当初「2.879%で引けました」と書きましたが、この数値は取引時間中の気配をもとにした別の集計で、終値ではありませんでした。正しくは2.895%(日本経済新聞・QUICKの集計/19日17時56分時点)で、前日の2.935%から0.040%の低下です。同じ集計なので差も出せます。これにともない、当初書いていた「集計元をまたいだ引き算はしませんので、差の数字は出しません」(免責文では「集計元が異なるため、差は出していません」)という記述も取り下げます。あわせて、同じ集計から引いていた2年・5年・20年の利回りも本文から取り下げました。米国債の利回りも、気配値ではなく米財務省の確定値に差し替えています。なお当初の2.879%は別の集計なので、本文にある日中の2.885%とは直接くらべられません。集計元を取り違えたのは当社の確認不足です。
③NYダウの取引時間中の高値。当初「一時349ドル高」と書きましたが、正しくは一時366ドル高(5万3,710.06ドル)です。349ドルは日本時間20日0時台のある時点の値で、その日の高値ではありませんでした。
8月18日(火)付の記事で、当社は「ただし一部のラインは工事のため8月30日まで停止の予定です」と書き、翌8月19日(水)付の記事でも「一部のラインは工事のため8月30日まで停止の予定」と、同じ誤りを繰り返しました。正しくは8月31日(月)までです。
ロイターがトヨタの説明として「工事のため8月17日から31日まで停止する」と報じており、中日BIZナビ・日刊自動車新聞・時事通信はいずれも「8月末まで」と伝えています。当社が確認した6つの媒体のうち、「8月30日」と書いているものはひとつもありませんでした。お詫びして訂正します。
あわせて、はっきりさせておきたいことがあります。この停止は熊本地震の影響ではありません。トヨタの広報は「当初から予定していたライン工事を踏まえたもの」「熊本地震とは無関係の工事」と説明しています。当社の過去2本の記事も「工事のため」とは書いていましたが、熊本地震の節の中に置いていたため、地震の影響と読めた可能性があります。田原工場そのものは8月17日(月)に稼働を再開しています。
🌋 阿蘇山のいま(噴火警戒レベル3が継続・火山ガスは8月14日の2,700トンからは減少)
昨日の記事で、当社は8月17日(月)の火山ガスの観測結果について「本日19日朝の時点でもまだ公表されていません」と書きました。その結果が、昨日19日16時00分に発表されました(火山の状況に関する解説情報 第16号)。8月17日の観測は1日あたり1,000トン、そして同じ19日に行われた観測は1,200トン。引き上げのきっかけになった8月14日の2,700トンからは、はっきり減っています(8月6日は1,200トンでした)。ただし17日の1,000トンから19日は1,200トンへ戻していますので、一直線に減っているわけではありません。
ほかの指標も落ち着く方向です。火山性微動の振幅は8月18日(火)3時頃に低下し、その後は小さな状態で推移しています(8月15日19時頃には毎秒5マイクロメートルを超えていました)。噴煙も白色で火口縁の上300メートルまでとなり、第14号・第15号の900メートルから下がりました。
ただし噴火警戒レベルは3(入山規制)のままです。GNSSの連続観測では、2026年5月頃から草千里付近の深いところにあるマグマだまりへのマグマの蓄積を示すとみられる変化が続いている、とされています。警戒が必要な範囲は中岳第一火口からおおむね2キロで、大きな噴石と火砕流に注意が必要です。次の解説情報は明日8月21日(金)16時頃の発表予定で、今日8月20日(木)の発表予定はありません。
🌀 台風18号「ソウデル」は昨日19日のお昼に発生(最新は8月20日3時45分発表・実況は同日3時)
昨日の記事で、当社は気象庁が18日22時15分の発表から熱帯低気圧の追跡を始めたことをお伝えし、気象庁は「24時間以内(20日3時ごろまで)に台風に発達する見込み」としている、と書きました。これは、予想の期限より15時間ほど早く、昨日19日(水)のお昼に的中しました。12時にトラック諸島の近海で台風18号(2618号)になっています。名前は「ソウデル」です。気象庁がこれを発表したのは19日13時5分で、台風になった時点の中心気圧は1002ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートルでした。気象庁のデータでは、追跡していた熱帯低気圧の管理番号「TC2621」に台風番号「2618」が結び付けられていますので、あの熱帯低気圧がそのまま台風になったことが確認できます。※この段落は公開後に修正しています(この記事の「訂正とお詫び」をご覧ください)。
その後の最新は、気象庁が本日20日3時45分に発表した定時の情報です(台風の情報は3時間ごとに更新されます)。それによると20日3時の時点で、台風18号はトラック諸島の近海、北緯9度40分・東経152度20分にあります。中心の気圧は996ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル。北西へ時速20キロで進んでいます。強風域は南側330キロ・北側280キロです。いまはまだ「強い」などの強さの階級は付いていません。
気になるのは、この先です。同じ発表の予報では、21日3時に980ヘクトパスカル、22日3時にマリアナ諸島で960ヘクトパスカルの「強い」台風、23日3時に小笠原近海で935ヘクトパスカルの「非常に強い」台風となり、24日3時には「日本の南」に達するとされています(このときも935ヘクトパスカル・最大風速45メートルの見込み)。ここに書いた時刻は、すべて「予報の対象時刻」です。なお昨日の記事に書いた見通しは、24日3時ごろに小笠原近海に達し、中心気圧975ヘクトパスカル・最大風速35メートルまで発達する、というものでした。1日で、より強く、より早く近づく見通しに変わっています(小笠原近海に達するのが24日から23日へ、そのときの中心気圧が975から935ヘクトパスカルへ)。台風の進路と強さの予報は日々変わりますので、お出かけやお仕事の予定を立てるときは、その都度、気象庁の最新の発表をご確認ください。
🗓️ 今日8月20日(木)と、明日にかけて動くこと
日本では、今朝8時50分に7月の貿易収支(通関ベース・財務省)が出ます。前回は4,069億円の赤字で、今回の予想は6,650億円の赤字。赤字が広がる見込みという数字になっています。ほかに10時に中国の政策金利にあたるローンプライムレート、10時30分にオーストラリアの雇用統計、15時にドイツの生産者物価が控えています。
夜のアメリカは、21時30分に新規失業保険の申請件数(前回20.9万件・予想21.0万件)と、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数です。後者は前回41.4に対して予想25.0と、かなり低い数字が見込まれています。23時には7月の景気先行指数。
また今日の未明3時に、7月28〜29日に開かれたFOMCの議事要旨が公表されました。中身はタカ派寄りで、多くの参加者が「インフレが高止まりするなら利上げが必要になる」という趣旨の考えを示したと伝えられています(英語の議事要旨そのものではなく、報道による要約です)。大半は政策金利の据え置きを支持しましたが、数名は7月の会合で利上げを支持していました。ただ、同じ夜に米財務省の買い戻し増額の発表があったこともあって、ドルは買われず、むしろ売られています。
そして明日8月21日(金)8時30分は、7月の全国消費者物価指数(CPI)です。物価のものさしが2025年基準に入れ替わってから、毎月の公表として使う初回にあたります。民間の予測としては総合も、生鮮食品を除く総合(コア)も、前年同月比プラス1.9%という数字が出ていますが(三井住友トラスト・アセットマネジメントの宅森昭吉氏が8月7日に公表したもの)、今回は、複数の機関を集めた市場予想の中央値を確認できませんでした。ひとりの予測ですので、幅をもってご覧ください。なお6月分(2025年基準に直したもの)は、生鮮食品を除く総合でプラス1.6%でした。
📊 8月19日(水)の総括
本記事の数値・統計・要人発言は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています(1つしか確認できなかったものは、本文にその旨を書いています)。
- 日経平均プロフィル(公式の日次データ)・Yahoo!ファイナンス(日経平均の時系列=12営業日チャートと最高値の確認)・日本経済新聞 電子版(東証大引け)・株探/財経新聞(大引けリポート、寄与度ランキング)・日本経済新聞/QUICK(10年国債利回りの終値と前日比、午後の低下と日銀オペ)・日本銀行 公式(8月19日の国債買い入れオペの結果=応札倍率)・ブルームバーグ(日本市況、債券が買われた理由)・NHK/TBS NEWS DIG(長期金利の低下)
- 米財務省 公式プレスリリース(長期国債の流動性支援バイバックの規模引き上げ)・ロイター/ブルームバーグ/CNBC/株探(同発表の報道)・株探US/Yahoo!ファイナンス/投資の森(米3指数の終値を3系列で照合)・米財務省 Daily Treasury Par Yield Curve(米国債利回りの確定値)・フィスコ/CNBC(ニューヨーク市場の市況とダウの日中高値)
- 時事通信(NY石油の清算値)・フィスコ配信(NY金の清算値)・トレーダーズ・ウェブ(ニューヨーク外国為替市場概況=8月19日と18日の為替終値)・CNBC(同じ日の為替終値の突き合わせ)・Yahoo!ファイナンス/LINE FX配信(為替の参考値)・みんかぶ/時事エクイティ(経済指標カレンダー)・米連邦準備制度理事会(FOMC議事要旨)・総務省統計局(消費者物価指数 2025年基準改定に伴う公表スケジュール)・三井住友トラスト・アセットマネジメント(7月の全国CPIの民間予測)・財務省(貿易統計の公表予定)
- 総務省消防庁(熊本地震 第57報)・内閣府(被害状況報 8月19日10時00分現在)・国土交通省(断水の状況)・八代市 防災サイト(避難指示の解除)・気象庁(阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第14号・第15号・第16号、台風第18号の防災情報電文を第1報から全報=発生時刻の確定)・ウェザーニュース/日本気象協会(台風発生の速報時刻)・ホンダ 公式サイト(生産の休止と再開)・ロイター/中日BIZナビ/日刊自動車新聞/時事通信(トヨタ田原工場)・JR九州/JR東日本/小湊鉄道/レイルラボ(運行情報)・総務省消防庁(千葉豪雨 第12報)・千葉県防災ポータルサイト(避難情報)
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。株価は8月19日(水)の終値と四本値、商品は同日の清算値(WTIは9月受け渡し分・金は12月受け渡し分)です。金の清算値は1つの配信でしか確認できていません。為替は8月19日(水)のニューヨーク市場の終値と、本日8月20日午前5時51分時点の参考値です。参考値は常に変動します。日本の10年国債の利回りは日本経済新聞・QUICKの集計(19日17時56分時点)、米国債の利回りは米財務省が公表している確定値です。災害・火山・台風・交通の情報は、本文に記した発表主体と時点のもので、速報のため続報により変わります。


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