🤝 日米の協調介入、当局が公式に認めました|財務省「更なる協調介入も躊躇しない」、ドル円は一時155円台と5月6日以来の円高/8月3日の日経平均は一時1,658円安から607円安まで戻し、その夜のニューヨークはダウが693ドル高で終値の最高値
日本株・米国株・為替・金利・商品/熊本地震のその後/今日の焦点は14時のトヨタ決算|今日の経済用語「為替感応度」
おはようございます、お金バイバイマンです。昨日この場所では、協調介入は報道ベースの話で、当局の公式な確認は出ていない——という書き方をしていました。それが8月3日、財務省が大臣談話を公表し、日米が協調して円買い介入をしたことを正式に認めています。まずはその訂正から整理します。
🤝 協調介入、日米の当局が公式に認めました(8月3日・ただし「共同声明」ではありません)
8月3日、財務省のサイトに「片山財務大臣談話(令和8年8月3日)」が掲載されました。短い文書なので、全文をそのまま引用します。
「米国東部時間7月31日(金)、日本国財務省は、米国財務省と協調して円買い介入を実施した。」
「今回の協調介入は、2025年9月に発出した『日米財務大臣共同声明』に基づき実施されたものであり、最近見られた円の過度な変動や無秩序な動きに対処したものである。」
「日本国財務省は状況を注視し、米国財務省との緊密なコミュニケーションを維持している。我々は、今後、更なる協調介入を実施することも躊躇しない。」
「また、日本は将来的に、米国連邦準備制度の『外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティ』(FIMA Repo Facility)の活用を予定している。」
この最後の一文が、今回の談話でいちばん目を引いた部分です。FIMAレポ・ファシリティは、外国の通貨当局がFRBに預けている米国債を担保に差し入れて、一時的にドル資金を借りられる仕組みです(連邦準備制度の説明では「公開市場で証券を売却する以外の、一時的なドル資金の調達手段を提供する」もの)。日本は米国債を1.1兆ドル持っていて、海外勢では最大です。円買い介入の原資をつくるために米国債を売れば、アメリカの長期金利を押し上げかねない、という関係にあります。この仕組みを使えば売らずに済むため、「米国債市場で過度な売り圧力が生じるのを防ぐ狙いがある」(ブルームバーグ)とみられています。ただし片山財務相は「今すぐではないが、ある程度早い時期に活用できると期待している」とも述べており、今回の介入で使ったわけではありません。
アメリカ側も8月3日に、ベッセント財務長官が別途、声明を出しています。「今後の協調介入への参加をためらわない」という趣旨で、日本側の談話と同じ方向を向いた内容でした。
ここは正確に書いておきたいのですが、8月3日に新しい「日米共同声明」が出たわけではありません。日本は財務大臣の談話、アメリカは財務長官の声明と、それぞれが別々の文書で確認した形です。談話が「共同声明に基づき」と言っているのは、2025年9月に出された過去の共同声明のことで、今回それを新しく出し直したのではありません。昨日の記事では、日米が共同で声明を出す方向で調整していると伝えられている、と報道ベースで書いていましたので、ここは訂正しておきます。
介入の規模は、7月31日(米国東部時間)の分が5兆〜6兆円規模とみられています。日銀が8月3日に公表した4日の当座預金の見通しで、財政等要因が11兆4,200億円の減少だったのに対し、セントラル短資の事前予想は5兆6,600億円の減少でした。その差の5兆7,600億円が介入とみられる、という逆算です(朝日新聞。各社とも同じ当座預金データから逆算していて、日本経済新聞は「5兆円規模」、ブルームバーグは「約5.33兆円」と、推計には幅があります)。さらに7月30日深夜(日本時間)の分も6兆円規模(朝日新聞。日本経済新聞と読売新聞は6兆〜7兆円規模としています)とみられ、朝日新聞はこの2日間で計11兆〜12兆円規模だった可能性があると伝えています。いずれも当座預金データからの逆算で、当局が公表した数字ではありません。アメリカ側は、ニューヨーク連銀がユーロを売って円を買ったと伝えられていますが、金額は明らかにされていません。
日本側の実際の金額は、財務省が月に一度公表する介入実績を待つことになります。次回は8月28日(金)19時、対象期間は7月30日〜8月26日で、7月30日分も31日分もここに含まれます(財務省の公表予定表)。ただしそこで出るのは期間の合計額だけで、どの日にいくら使ったかの内訳は、四半期ごとの日次データの公表を待つ必要があります。
なお、8月3日の東京市場でも追加の介入があったのではないかという観測が出ていました(時事通信「市場では、3日の東京市場でも追加の介入が行われたとの観測が出ている」。読売新聞も同じ趣旨を伝えています)。これについて片山財務相は記者団に「介入(の有無)について申し上げることはない」(共同通信)と述べ、確認も否定もしていません。7月30日深夜の円買いについても「これ以上の介入の実施や状況については、特に申し上げることはない」(産経新聞)としています。公式に認められたのは、あくまで7月31日(米国東部時間)の協調介入の分だけです。
🇯🇵 日本株式市場(8/3月 終値・3日ぶり反落、売られたのは前場だった一日)
3日ぶり反落
財務省の確定値は7/31=2.801%
8月3日の日経平均は63,754.90円、607.12円安(−0.94%)で3日ぶりに反落しました。ただ、この「607円安」という数字だけを見ると、その日に起きたことの半分も伝わりません。
四本値を並べると、始値63,834.95円、高値63,905.12円、安値62,703.47円(10時18分)、終値63,754.90円。寄り付きは前週末比527円あまりの下げにとどまり、そのあと63,905円まで戻す場面(それでも前週末比では456円安)があってから売りが加速して、10時18分に前週末比1,658.55円安まで下げています。そこから大引けにかけて約1,050円戻したので、売られたのは前場のうちだったことになります。協調介入の公表で円が一気に買われ、輸出企業の採算が悪くなるという連想が、午前中の売りの背景として挙げられていました。ただ、後場にこれだけ戻した理由のほうは、私が見た範囲でははっきり特定できていません。
東証プライムの内訳は、値上がり462・値下がり1,059・変わらず31(株探)。同じく株探によれば、33業種のうち上がったのは5業種だけで、下げが目立ったのは不動産・輸送用機器・陸運でした。輸送用機器=自動車が入っているのは、円高の連想そのままです。
📌 注目ポイント:同じ下げでも、「差引」で見るか「押し下げ分だけ」で見るかで景色が反対になります
大引け時点でのマイナス寄与を上から5銘柄合計すると、約595円ぶんの押し下げになります(アドバンテスト、ファナック、イビデン、東京エレクトロン、京セラ)。日経平均の下げ幅は607円ですから、ここだけ見ると「この5銘柄でほぼ説明がつく」と言いたくなります。
ところが、プラス寄与の上位5銘柄(ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、キオクシア、TDK、レーザーテック)が合計で約365円ぶんの押し上げをしています。上位10銘柄を差し引きで見ると約230円の押し下げにしかならないので、合計を−607円まで持っていくには、残り215銘柄で約380円ぶん押し下げた計算になります。値がさ株の名前が目立つのは確かですが、差引で見るかぎり、下げの本体はむしろ「広く薄く」のほうでした。
ただし、見方を変えると別の顔も出てきます。さきほどの「5銘柄でほぼ説明がつく」という見え方は、実はこちらの目線に近いものでした。押し下げた分だけを合計すると、値下がりした169銘柄で1,097.77円ぶん(値上がりした52銘柄は490.65円ぶんの押し上げで、差し引きが−607.12円)。この押し下げ分のうち、さきほどのマイナス寄与上位5銘柄だけで約54%を占めます(フィスコ。銘柄数はいずれも日経平均の225銘柄のうちの数です)。「値がさ株に振り回された」も「広く薄く売られた」も、どちらもこの日の事実で、片方だけを見ると景色が反対になります。なお東証プライム全体で見てもTOPIXは−1.08%と日経平均(−0.94%)より下げが大きく、幅広く売られたこと自体は指数の側からも見て取れます。
※終値ベース。7月20日(月)は海の日で休場のため営業日から除いています。
🇺🇸 米国株式市場(8/3月 終値・NYダウが693ドル高、終値では最高値を更新/原油は5%超の急落)
終値で最高値を更新
東京が下げた同じ日の夜、ニューヨークは3指数そろって上昇しました。NYダウは693.38ドル高の53,178.41ドルで、終値としての最高値を更新しています。ただし終値で最高値を更新したのはダウだけです。とはいえダウも、取引時間中の高値53,230.08ドルは7月7日の53,289.30ドルに届いていません。S&P500の終値は7,600.50で、6月2日の最高値終値7,609.78にわずかに届きませんでした。取引時間中は7,610.04まで買われて6月2日の終値を一瞬だけ上回りましたが、6月2日の取引時間中の高値7,620.90には届いておらず、最高値そのものを更新したわけではありません。ナスダック総合は6月2日の27,093.90に対して25,913.90で、まだかなり手前です。ここは混ざりやすいので分けて書いておきます。
複数のマーケット解説で共通して挙がっていた要因は2つでした。ひとつはアメリカがイランへの攻撃計画を撤回したと表明したこと。中東の緊張がひとまず後退したという受け止めから、原油が急落してリスクを取る動きが戻りました。もうひとつは大型ハイテク企業のクラウド事業の決算が市場予想を上回ったことで、AI投資が採算に見合うのかという懸念がやわらいだ、という説明です。
⚠️ ただし攻撃撤回の話には続きがあって、イラン側は協議入りを否定しています(8月4日朝のNHK報道)。「協議が再開することで決着した」という段階ではないので、中東のリスクが解けたという前提は、割り引いて見ておいたほうがよさそうです。
個別では、マイクロソフト・アルファベット・アマゾンが上昇し、ボーイングが737MAX7の認証取得が伝わって大きく買われました。逆に原油安を受けたシェブロンや、メルク、アップルは下げています。
📊 米7月ISM製造業景況指数は55.6──約4年ぶりの高さ
日本時間の8月3日23時に出た7月の米ISM製造業景況指数は55.6。前月の53.3から2.3ポイント上がり、市場予想(53.9〜54.0)も上回りました。2022年5月以来、約4年ぶりの高い水準で、好不況の分かれ目とされる50を超えるのは7カ月連続です。
内訳では生産が58.5(約5年ぶりの高さ)、新規受注56.7、そして雇用が前月の49.7から52.8へと、約3年ぶりに拡大圏に戻りました。AI関連の設備投資需要が生産を引っ張っているという説明です。この数字が、そのあとの為替を動かすことになります。
💴 為替・金利・商品(8月4日 朝 JST時点)
8/4 8:03 JST時点
8/4 8:03 JST時点
米債券市場は8/4 4:00 JSTに終了
ここが8月3日のいちばん面白いところだと思っています。協調介入が公式に認められた朝、東京市場では円が一気に買われ、ドル円は一時155円20銭台をつけました。5月6日以来の円高水準です。ところが同じ日のニューヨークでは、先ほどのISM製造業の強い数字を受けてドルが買い戻され、157円18銭で引けています(DZHフィナンシャルリサーチ。日本経済新聞は「1ドル=157円15〜25銭、前週末比20銭の円高」と幅で伝えており、媒体や集計元によって多少ずれます)。1日のレンジは155円23銭〜157円88銭。朝につけた円高を、その日のうちにほぼ返してしまった格好です。ただし前営業日のNY終値157.40円と比べれば、終値どうしでは22銭ぶんの円高が残っています。
ユーロ円も8月3日のNY終値が180円90銭で、前営業日から53銭の円高(日本経済新聞は「180円80〜90銭・前週末比60銭の円高」)。こちらは日中に179円37銭まで円高が進む場面があり、2025年11月以来の円高水準でした(日次データをさかのぼって確認しています)。
金利のほうは、日米で向きが逆になりました。日本の長期金利は一時2.830%まで上昇(日経「債券15時」)。協調介入をきっかけに日銀の利上げ観測が強まったという見方です。一方アメリカの10年債利回りは4.686%へ、7月31日の4.745%から約6bp低下しました。ISMの強さは本来なら金利を押し上げる材料ですが、この日は原油安と中東の緊張後退のほうが勝った、という形です。
商品ではWTI原油先物の9月限が清算値80.34ドル(前日比−4.33ドル・−5.11%)と大きく下げました。アメリカがイラン攻撃を中止したことで、ホルムズ海峡をめぐる供給不安が後退したためです。NY金先物の12月限は清算値4,090.50ドル(−16.50ドル・−0.40%)で5日続落。ドルが対ユーロなどで買われたぶん、金は上値を抑えられた形でした。
🏘️ 令和8年熊本地震のその後(8月4日朝時点・住家被害の集計が大きく増えました)
7月28日に起きた令和8年熊本地震について、亡くなられた方に心よりお悔やみを申し上げます。被災された方々にお見舞い申し上げます。
総務省消防庁の8月4日7時30分現在のまとめでは、亡くなった方は38人(災害との関連を調査中の方を含みます)、負傷者は123人(重傷16・軽傷等107)。住家の被害は全壊700棟・半壊1,045棟・一部破損5,540棟の合計7,285棟となりました。
私が昨日の記事で書いた「全壊181棟・半壊245棟」から、数字が4倍前後に増えています。被害が新たに拡大したというより、自治体の調査が進んで集計に反映されてきたためです。災害の初期は、この手の数字が日ごとに大きく動きます。避難指示は3市町村・115,075世帯・243,097人に出ています。
高市首相は8月3日に被災地を初めて視察し、そのあと激甚災害に指定する方針を表明しました。しかも地域を限定しない「本激」とする方向で、あわせて特定非常災害にも指定するとしています。今日8月4日の閣議で、予備費200億円超の支出が決まる見通しです。
🏭 工場は「動き出したところ」と「まだ止まっているところ」が分かれています
再開のニュースが増えてきましたが、復旧が進んだ拠点だけを並べると実態を見誤りますので、両方書きます。
- トヨタ:福岡県の3工場が8月5日まで、愛知の田原工場が8月7日まで
- 日産:福岡県の2拠点が8月5日まで(部品が届かないため)
- ホンダ 熊本製作所(大津町・国内で唯一の二輪車の生産拠点):8月7日まで停止。そのあと8月8日〜16日は夏季休暇なので、生産が戻るのは実質8月17日以降になります
- ルネサス 川尻工場(熊本市南区):8月5日に再開予定。震災前の生産能力に戻るのは、再開から約3週間後の見通し
- アステモ宇城(二輪・四輪向けの焼結部品):人的被害があり損傷も大きく、再開時期は未定
- JASM(TSMC熊本第1工場):装置の検査・調整に「一定以上の時間がかかる見込み」で、完全復旧の時期は未定
- ルネサス 錦工場(球磨郡錦町):7月29日に再開し、7月31日朝には震災前の生産能力に復帰
- 三菱電機 熊本(合志市・菊池市/パワー半導体):7月30日午後から順次再開
- 東京エレクトロン 合志・大津の各事業所:8月3日から本格稼働
- ソニー 熊本テクノロジーセンター(菊陽町/画像センサー):今日8月4日から段階的に再開する予定。震災前の水準に戻るのは8月中旬の見込み ※同社の最新の公表は7月31日の第2報で、実際に再開したかどうかは執筆時点では確認できていません
- JR貨物は8月4日から迂回輸送で再開。ファミリーマート・ローソンは全店が再開
つまり、「熊本の生産は復旧した」とはまだ言えない状態です。特にアステモ宇城とJASMは時期そのものが決まっていません。今日のトヨタの決算で、会社側がこのあたりをどう説明するかは、数字と同じくらい確かめておきたい点だと思っています。
🗓️ 今日の焦点:14時のトヨタ決算と、昨日引け後に出た日産の黒字
今日の主役はトヨタ自動車の4〜6月期決算で、開示は午後2時(14:00)の予定です。同日中にオンラインでの説明会も予定されています。QUICKコンセンサスでは営業利益が約1兆628億円(前年同期比で約9%の減益)と見られています。中国や中東での落ち込みを、円安とハイブリッド車の好調で補えるかどうか。そこに熊本地震による生産への影響の説明が加わります。国内はほかにも40社超が決算を出し、ソフトバンク(通信会社のほう)や三菱重工業が並びます。
そして昨日8月3日の17時25分、大引けのあとに日産自動車の4〜6月期決算が出ています。売上高2兆9,642億円(前年同期比+9.5%)、営業損益は778億円の黒字(前年同期は791億円の赤字)、純損益は37億円の黒字で8四半期ぶりの最終黒字でした。QUICKコンセンサスが36億円の赤字予想でしたから、大きく上振れたことになります。黒字化の中身は、構造改革によるコスト削減、アメリカの関税負担の減少、そして円安による為替影響の+350億円などです。
ただし通期の業績見通しは据え置きで、世界販売の見通しは期初から15万台減らして315万台に下方修正されています(中国市場の厳しさが理由)。なお、確認した開示や報道の範囲では、熊本地震の影響についての言及は見当たりませんでした。
株価のほうは、8月3日の終値が325円(前週末比−3.3%)ですが、これは決算が出る前の引け値です。決算を受けた反応は夜間のPTSで340円(+4.62%/8月4日1時59分時点)となっていましたが、本番は今日の取引になります。
このほか今日は、朝8時50分に7月のマネタリーベース、日中に10年利付国債の入札、夜は21時30分に米6月貿易収支(市場予想は730億ドルの赤字)、23時に米6月JOLTS求人件数(同750.0万件)が控えています。
中央銀行の会合は日米ともに今月はありません。日銀の次回会合は9月17・18日(7月31日の会合では政策金利1.0%を8対1で据え置き、高田委員が1.25%への引き上げを主張して反対)、FOMCは9月15・16日です。市場が織り込んでいるのは利下げではなく利上げで、CME FedWatchでは9月会合での利上げ確率がおおむね6割程度となっています。
為替感応度(かわせかんのうど/FX Sensitivity)
為替感応度とは、為替レートが1円動いたときに、その会社の営業利益がどれだけ増えたり減ったりするかを表した数字です。輸出企業は海外で売った代金を外貨で受け取るので、円安になると円に直したときの金額がふくらみ、円高になると縮みます。どのくらい効くかは会社ごとに違うため、決算の資料で「1円の円安につき営業利益◯億円」という形で示されることがあります。8月3日は一時155円台まで円高が進み、そのあと157円台に戻りました。こう振れているときは、感応度が分かっていればこの先どちらへ動いても利益がどれだけ変わるかを逆算できるので、今日のトヨタのように為替の影響が大きい会社の決算では、通期の見通しが置いている前提レートとセットで見られる数字です。
- 会社ごとにまったく違う:同じ自動車メーカーでも、海外でどれだけ現地生産しているか、外貨の借り入れがどれだけあるかで感応度は変わります。他社の数字を当てはめても意味がありません
- 株価が動くのは、利益の額そのものより予想との差:昨日の日産の4〜6月期では、円安による為替影響が営業利益を350億円押し上げていました。ただ、その数字が伝わったのは大引けのあと。株価が動くかどうかは、決算の中身が事前の予想とどれだけ違ったか次第です
- 効いてくるまでに時間差がある:為替の影響は、その四半期に売った分にかかります。仮にこの先円高が定着したとしても、それが数字に表れるのは早くても次の四半期の決算からです
正直に言うと、昨日の記事は「当局の確認はありません」という但し書きだらけでした。それが同じ日のうちに財務省の談話でひっくり返っていて、少し間の抜けた気分です。ただ、それよりも引っかかったのは値動きのほうで、東京で155円台まで行った円が、その日の夜には157円台に戻っていました。1日で約2円です。
世間では「介入が入れば流れが変わる」という受け止めが強いと思いますし、その理屈もよく分かります。ただ私が気になったのは、昨夜ドルを買い戻させたのが、介入とは関係のない米ISM製造業の数字だったことです。朝は介入で、夜はアメリカの景気指標で。為替を動かしているものは1つではないという分かりきったことを、同じ日に反対向きで2回見せられた気がしました。私は今日も何もしません。といっても肝が据わっているわけではなく、単に今日いじる予定がなかっただけの話です。
📊 8月3日の総括
本記事の主要な数値・統計・要人発言は、以下の公式・準公式ソースを2つ以上で照合して作成しています。個別の報道にもとづく数値・発言(介入規模の推計、要人の発言、寄与度や騰落銘柄数の集計など)は、本文中にその都度、媒体名を明記しています。
- 財務省 — 片山財務大臣談話(令和8年8月3日)・国債金利情報
- 総務省消防庁 — 令和8年熊本地震 第36報
- 日本銀行 公式サイト
- 日本経済新聞(電子版)
- 米サプライマネジメント協会(ISM)— 2026年7月 製造業景況指数(8月3日公表)
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。協調介入は日米当局が公式に認めた内容ですが、介入額は日本側が日銀の当座預金からの市場推計(幅があります)、米側は非公表です。8月3日の追加介入の有無は当局が確認していません。為替は取得時刻を記載したリアルタイム値で、変動します。米国債利回りは市場値で、8月3日の債券市場終了後の水準です。日本国債は財務省の確定値が7月31日分まで。商品は清算値(settle)・限月を明記しており、時間外の値とは異なります。熊本地震の被害は消防庁の8月4日7時30分現在で、続報により変わります。発表日程は変更されることがあります。


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