FedWatch(フェドウォッチ)CME FedWatch Tool
次のFOMCで政策金利がどうなるかを、金利先物の値段から確率にして示したツール
💡 3行でいうと
- ニュースで「9月の利上げ確率は38%」といった数字を見かけます。あの確率のいちばん有名な出どころが、アメリカのCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が公表しているFedWatchというツールです。
- もとになっているのはアンケートではありません。実際に売買されているFF金利先物という商品の値段から、「市場はこのくらいの金利になると見ている」を逆算しています。つまり自分のお金を出している人たちの立場が映った数字です。
- だから発表の直後に数分で動きます。経済指標が出るたびに数字が入れ替わるのはそのためで、逆にいえばいつ時点の数字なのかを書かないと意味が薄れます。
📡 たとえ話
天気予報の「降水確率60%」は、気象庁が過去のデータをもとに計算した見通しです。いっぽうFedWatchの確率は、それよりも「みんなが傘をいくらで売り買いしているか」から逆算した数字に近いと思ってください。傘の値段が急に上がれば、この街は雨が降ると思っている人が増えた、と読めるわけです。
ここが大事なところで、お金を出している人の見方なので、口先の予想よりは正直です。ただし当たる保証はまったくありません。38%は「起きない」ではないし、48%も「起きる」ではない。半々に近い数字は、要するに市場も決めかねているという報告です。
私はこの数字を、当てにいくためではなく「いま世の中がどっちに身構えているか」を知るために見ています。数字が動いたら、動いたのは物価そのものではなく身構えのほうだった、ということが結構あります。
📊 ちいさな図解
※前日の48%には「予想より高い数字が出て、利上げの理由が増えるかもしれない」という可能性ぶんが入っています。予想と同じ数字が出ると、その身構えていた分がほどけて、確率が下がります。数字が予想どおりでも相場が動くのは、こういう仕組みです。なお裏側の「据え置き」の確率は、同じ期間に約52%から約62%へ上がっています。
⚠️ よくある勘違い
「9月の会合」と「9月までに1回以上」は別の数字
会合1回ぶんの確率と、そこまでに少なくとも1回動く確率(累積)は、当然ながら後者のほうが高く出ます。ニュースで数字を見かけたら、まずどの会合の、どちらの数え方かを確かめてください。ここを取り違えると、話がまるごとずれます。
似た確率が他にもあり、水準はそろわない
金利スワップの市場や、予測市場(賭けの市場)でも同じような確率が出ますが、対象や参加者が違うので数字はずれます。FedWatchの数字と別の集計をつなげて「◯%から◯%へ動いた」と書くと、動いていない変化を作ってしまいます。出どころは必ずそろえてください。
確率が高い=そうなる、ではない
FedWatchは予言ではなく、いま市場がどう身構えているかの記録です。過去には高い確率がついていたのに実現しなかった局面も、その逆もあります。この数字に合わせて自分の売り買いを毎回動かすと、判断の回数だけが増えていきます。
※本ページは用語の解説であり、特定の商品や投資手法をおすすめするものではありません。本サイトの情報は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
