GDPデフレーターとは?名目GDPと実質GDPの差をやさしく図解

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ECONOMIC TERMS DICTIONARY

GDPデフレーターGDP Deflator

名目GDPを実質GDPで割ったもの。国全体でみて、値段がどれだけ動いたかを表します

💡 3行でいうと

  • GDPには2つの見方があります。値段がついたまま足した名目GDPと、そこから物価の動きを取り除いた実質GDPです。ニュースで「成長率」として使われるのは、ふつう実質のほうです。
  • GDPデフレーター=名目GDP ÷ 実質GDP × 100。つまり名目と実質の差そのもので、国内で生み出されたモノやサービスの値段が、全体としてどれだけ動いたかを表します。
  • 気をつけたいのは、消費者物価指数(CPI)とは測っている範囲が違うということ。CPIは家計が買うものの値段で輸入品も入りますが、GDPデフレーターは国内で生み出されたものが対象で、輸入は差し引かれる側に回ります。

📐 たとえ話

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小さなパン屋さんの1年を考えてみます。去年は1個100円のパンを1万個売って、売上は100万円。今年は1個110円に値上げして、1万100個売れました。売上は111万1,000円です。

「売上が11%増えました」——これが名目の話。でも増えた中身を分けると、本当にたくさん焼けたのは1%ぶんだけで、残りの10%は値段を上げたぶんです。この「1%」にあたるのが実質、「10%」にあたるのがデフレーターの考え方になります。

国全体でも同じことをしています。2026年4〜6月期の日本は、名目GDPが年率プラス4.8%、実質GDPがプラス1.1%でした。私はこの2つを並べて見るようにしています。片方だけだと、パンがたくさん焼けたのか、値段が上がっただけなのかが分からないからです。ちなみにこの期のGDPデフレーターは前年同期比プラス2.6%で、1〜3月期のプラス3.2%からは少し縮んでいます。

📊 ちいさな図解

増えた売上を「量」と「値段」に分ける 名目=値段がついたまま/実質=物価の動きを取り除いたあと 名目GDP 値段がついたままの合計 ÷ 実質GDP 物価を取り除いた合計 デフレーター 値段の動き 2026年4〜6月期の日本(年率換算) 名目GDP +4.8% 実質 +1.1% この差のところに値段の動きが入っています ※帯の長さはイメージです。名目・実質は前の期と比べた伸び、 デフレーター(+2.6%)は1年前と比べた伸びなので、引き算では一致しません。

※2026年4〜6月期の1次速報では、名目GDPが前期比プラス1.2%(年率プラス4.8%)、実質GDPが前期比プラス0.3%(年率プラス1.1%)でした。GDPデフレーターは前年同期比でプラス2.6%です(1〜3月期はプラス3.2%)。なお名目・実質は前の期と比べた伸び、デフレーターは1年前と比べた伸びなので、単純に引き算した数字とは一致しません。

⚠️ よくある勘違い

消費者物価指数(CPI)とは別のものです

どちらも「物価」の指標ですが、対象が違います。CPIは家計が買うものの値段で、輸入された食品やエネルギーも含まれます。いっぽうGDPデフレーターは国内で生み出されたものが対象で、輸入は差し引かれる側に回ります。ですから輸入品が値上がりしたとき、CPIは上がるのにGDPデフレーターは下がる方向に働くということが起こります。2026年4〜6月期は、輸入デフレーターが前年同期比でプラス15.0%でした。

「デフレーター」という名前ですが、デフレの指標ではありません

デフレート(deflate)は「膨らんだものをしぼませる」という意味で、名目の数字から物価で膨らんだぶんを抜く作業を指しています。値がプラスなら物価は上がっているという読み方で、名前とは逆です。物価が下がっているときにマイナスになります。

プラスだから景気がいい、とは限りません

デフレーターが示すのは値段の動きだけで、たくさん作れたかどうかは実質GDPのほうが答えます。名目が大きく伸びていても、その中身がほとんど値段の上昇なら、実質はあまり増えていません。私は成長率のニュースを見たとき、実質と名目の両方が出ているかを先に確かめるようにしています。

※本ページは用語の解説であり、特定の商品や投資手法をおすすめするものではありません。本サイトの情報は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。