企業向けサービス価格指数Services Producer Price Index(SPPI)
会社どうしでやりとりするサービスの値段の動きを、日本銀行が毎月まとめた指数です。日銀は「企業間で取引されるサービスの価格変動を測定するもの」と説明していて、個人向けのサービスは対象に入っていません(日本銀行)。
💡 3行でいうと
- 運送・広告・ソフト開発・リースなど、会社が会社に払うサービスの値段を測ります。
- 7つの大きな分類と146の品目からなり、2020年を100とした指数です。
- 毎月、原則として翌月の第18営業日の8時50分に日銀が発表します(営業日が少ない月などは少し早まります)。
🧰 たとえ話
社員10人の小さな会社を思い浮かべてください。商品はトラックで運んでもらい、宣伝は広告会社に頼み、パソコンはリースで借り、社内のシステムは開発会社に作ってもらっています。
こうした「会社が外に払うサービスの代金」が、去年よりどれだけ上がったかを、日本全体でまとめて測るのがこの指数です。
同じ会社が仕入れる部品や材料などの「モノ」の値段は、別の企業物価指数で測ります。
📊 ちいさな図解
※ウエイトは、それぞれのサービスの企業間の取引額から決めた重みです。9月の伸びがいちばん大きかったのはリース・レンタル、マイナスは広告だけでした(日本銀行)。
🧭 どうやって読む?
モノは企業物価指数、サービスはこちら
企業物価指数が商品を対象にするのに対し、企業向けサービス価格指数は金融・保険・不動産賃貸・運輸・情報通信・広告・リース・レンタルなどのサービスを対象にします(デジタル大辞泉)。2つを並べると、会社どうしの値段の動きをモノとサービスに分けて見られます。
「国際運輸を除く」もいっしょに見る
外航の船の運賃などは、海外の市況で大きく動きます。2026年9月は総平均の前年比が3.7%、国際運輸を除くと2.9%でした(日本銀行)。差が大きいときは、国際運輸(外航の船の運賃など)の値段で動いた分が大きいということです。
人件費の割合で分けた数字もある
サービスの値段は人件費の割合が高く、賃金の動きを探る指標の一つとされます(共同通信ニュース用語解説)。日銀は、人件費の割合が高いサービスと低いサービスに分けた指数も出しています。2026年9月は高いほうが2.6%、低いほうが4.8%でした(日本銀行)。
📰 ニュースでどう使われた?
2026/10/28の記事で登場9月の企業向けサービス価格指数は前の年より3.7%上がりましたが、国際運輸を除くと2.9%で8月と同じでした(2026年10月27日発表)
⚠️ よくある勘違い
3.7%は「過去最高」ではない
2026年9月の前年比3.7%は、2024年6月と同じ伸びです。3.7%を上回ったのは、1990年12月(4.1%)が最後です(日本銀行の時系列データ)。
家計が払うサービス代ではない
品目には宿泊サービスや旅行サービスも入っていますが、測っているのは企業間の取引の値段です(日本銀行)。家計が払うサービスの値段は、消費者物価指数で見ます。
速報の数字はあとで変わる
2026年8月の前年比は、速報では3.7%でしたが、翌月に3.5%へ改定されました(日本銀行)。前の月と比べるときは、改定後の数字を使います。
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