景気動向指数(けいきどうこうしすう)Indexes of Business Conditions
生産や雇用など、景気に敏感に反応するいくつもの指標の動きをひとつにまとめた数字です。内閣府が毎月発表し、景気の「いま」と「この先」をつかむ手がかりになります。ニュースで「景気動向指数の基調判断」と伝えられるのは、一致指数をもとに内閣府が機械的な基準で出す判断のことです。
💡 3行でいうと
- 生産、雇用など、景気に敏感に反応する指標の動きを統合して、景気の現状の把握と将来の予測に役立てるために作られた指標です(内閣府)。
- 景気に先がけて動く先行指数、ほぼ同時に動く一致指数、遅れて動く遅行指数の3つがあります(内閣府)。
- 景気の判断は、一致指数の3か月と7か月の平均の向きを中心に、決められた基準にあてはめて行います(内閣府)。
🩺 たとえ話
1日だけ歩数が少なかったからといって、「運動不足になった」とは決めませんよね。数日の平均を見て、増え続けているのか、減り続けているのかで判断します。
景気動向指数の判断も同じです。1か月の数字は一時的な要因で振れやすいので、内閣府は一致指数の3か月と7か月の平均がどちらを向いているかを中心に判断します。
歩数計にあたる指標は1本ではありません。工場の生産、モノの出荷、お店の売り上げ、求人の倍率など、いくつもの指標をまとめて1つの数字にしています。8月分の一致指数は、生産や雇用などの10の指標を合成したものです(内閣府)。
📊 ちいさな図解
※内閣府「景気動向指数(令和8(2026)年8月分速報)結果の概要」の一致指数(2020年=100)から作図(縦軸は117から始めています)。3か月平均の値は、それぞれ直近3か月の値を足して3で割った自前の計算で、内閣府が公表した前月差(0.13ポイント)と一致します。8月は速報値で、あとで改訂されることがあります。
⚠️ よくある勘違い
一致指数が下がった月に、判断も下がる、とは限りません
2026年8月分の一致指数は前月より1.9ポイント下がり、6か月ぶりの下降でした。それでも基調判断は「改善を示している」で据え置きです。8月は前月差がマイナスなので「改善」の基準からは外れますが、3か月・7か月の後方移動平均はどちらも上昇していて(0.13ポイント・0.10ポイント)「足踏み」などの基準にも当たらず、前月の判断を引き継ぎました(内閣府の基準から)。
判断の言葉は、担当者の印象で決まるわけではありません
「改善」「足踏み」「局面変化」「悪化」「下げ止まり」の5つの判断には、それぞれ基準が決まっています。たとえば「足踏み」は、3か月後方移動平均の向きがマイナスに変わり、その幅が一定以上で、当月の前月差もマイナスのときです。どれにもあてはまらなければ、前月の判断を引き継ぎます(内閣府)。
数字は「景気のよさの点数」ではありません
一致指数は2020年を100とした指数で、景気の動きの大きさやテンポをつかむためのものです(内閣府)。118.7という値そのものより、上がっているか下がっているか、どのくらいの速さかを見ます。
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