PER(株価収益率)Price Earnings Ratio
いまの株価が「1株あたりの利益」の何倍まで買われているかを示す、割高・割安の“ものさし”
💡 3行でいうと
- 株価が「1株あたりの利益(EPS)」の何倍まで買われているかを示す数字です。株価÷1株利益で計算します。
- 数字が大きいほど「これから伸びる」という期待が株価に多く入っている状態、小さいほど期待がひかえめな状態と読めます。
- だからPERが高い株は、好決算を出しても『期待どおり=想定内』として売られることがあります。
🔢 たとえ話
PERは「回収に何年かかるか」で考えると分かりやすいです。たとえば1年間に1株あたり100円の利益を生む会社の株を2,000円で買ったら、PERは20倍。利益がそのまま続くと仮定すれば、20年分の利益で株価のもとが取れる、というイメージです。この倍率が高いほど「先の利益をずいぶん先まで見込んで、いま高く買っている」ことになります。つまりPERは、その株にどれだけ“期待”が乗っているかの温度計なんです。
2026年7月、これを地でいく出来事がありました。半導体大手のTSMCが、純利益が前年同期比+77%という過去最高益を出したのに、株が売られたのです。ふつうなら「最高益=株高」と思いますよね。でも、その会社のPERがすでに高い=好業績を株価が先に織り込んでいると、いざ最高益が出ても「知ってた(想定内)」で終わり、逆に利益確定の売りが出ます。よい決算かどうかより、“市場の期待をさらに超えられたか”で株価は動く。PERを知っていると、この一見おかしな動きの理由が腑に落ちます。
📊 ちいさな図解
※同じ好決算でも、PER(期待)が高い株ほど「想定内」と受け取られて売られやすくなります。2026年7月16〜17日は、過去最高益のTSMCをはじめ半導体株が世界的に売られました。
⚠️ よくある勘違い
PERが高い=悪い株、ではない
PERの高さは期待の大きさを表すだけで、良し悪しではありません。成長企業は高PERになりやすく、それ自体はふつうのことです。
PERだけで買い時は決まらない
業種によって平均PERは大きく違います(成長株は高め・成熟株は低め)。同じ業種・同じ会社の過去と比べて初めて意味が出ます。数字ひとつで割高・割安は断定できません。
最高益なら必ず株高、ではない
株価は「実績」より「期待を超えたか」で動きます。高PER株が最高益でも売られるのは、good newsがすでに株価に入っているからです。
PERとPBRは別もの
PERは利益に対する倍率、PBR(株価純資産倍率)は資産(純資産)に対する倍率です。見ている“ものさし”が違います。
※本ページは用語の解説であり、特定の商品や投資手法をおすすめするものではありません。本サイトの情報は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
