経常収支(けいじょうしゅうし)Current Account
日本と外国とのあいだの、モノやサービスの売り買い、利子や配当の受け払いなどをまとめた収支です。プラスなら経常黒字、マイナスなら経常赤字。財務省が「国際収支」の中で毎月発表しています。
💡 3行でいうと
- 貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計です(財務省)。
- 第一次所得収支は、外国にある資産やお金の貸し借りから生まれる利子・配当金などの収支です(財務省)。
- モノの輸出入(貿易収支)が赤字の月でも、利子や配当の黒字がそれを上回れば、経常収支は黒字になることがあります。
🌉 たとえ話
ある家の1か月の家計簿を思い浮かべてください。外に売った品物の代金と、外から買った品物の代金の差が「貿易収支」にあたります。
この家は、昔から外国の会社の株や債券も持っています。そこから毎月、配当や利子が入ってきます。これが「第一次所得収支」です。ほかに、旅行や運送などのサービスの受け払いや、仕送りのようなお金のやりとりもあります。
品物の差し引きが赤字の月でも、配当や利子がたくさん入れば、家計全体はプラスで終わることがあります。経常収支は、この「家計全体」の差し引きを国の単位で見た数字です。
📊 ちいさな図解
※財務省「国際収支」2026年8月分(速報)の経常収支・貿易収支・第一次所得収支から作図。「サービス収支と第二次所得収支」の−3,835億円は、経常収支から貿易収支と第一次所得収支を差し引いたこのページの計算です。速報値で、あとで改訂されることがあります。
📰 ニュースでどう使われた?
2026/10/09の記事で登場8月の経常収支は4兆620億円の黒字。貿易収支は6,877億円の赤字でしたが、利子や配当などの第一次所得収支が5兆1,332億円の黒字で、合計は黒字になりました。
⚠️ よくある勘違い
経常収支と貿易収支は同じものではありません
貿易収支はモノの輸出と輸入の差だけです。経常収支には、それに加えてサービスの取引や、利子・配当の受け払いなども入ります(財務省)。2026年8月は、貿易収支が6,877億円の赤字で、経常収支は4兆620億円の黒字でした(財務省)。
黒字が大きい=国がもうかった、とは言い切れません
経常収支には、海外の株や債券を買ったお金そのもの(金融収支)は入りません(財務省)。2026年8月は、利子・配当などの第一次所得収支の黒字(5兆1,332億円)が経常収支の黒字(4兆620億円)より大きく、モノの貿易は赤字でした(財務省)。合計だけでなく内訳を見ると、黒字の中身がわかります。
「季節調整前」と「季節調整済み」で数字が違います
2026年8月は季節調整前が4兆620億円の黒字、季節ごとのくせをならした季節調整済みは2兆9,794億円の黒字でした(財務省)。比べるときは、どちらの数字かをそろえると混乱しません。
※本ページは用語の解説であり、特定の商品や投資手法をおすすめするものではありません。本サイトの情報は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
