粗利率(売上総利益率)Gross Margin
売上から、商品をつくったり仕入れたりした費用(売上原価)を引いた「粗利(売上総利益)」が、売上の何%かを示す割合です。粗利は損益計算書の科目のひとつです(大和証券)。決算のニュースで、売上や利益と並んでよく出てきます。
💡 3行でいうと
- 計算は「粗利 ÷ 売上 × 100」です。
- 売上1ドルのうち、原価を払ったあとに何セント残るかを表します。
- 会社が示す次の四半期の見通しにも出てきて、株価が動くきっかけになることがあります。
🍙 たとえ話
おにぎりを1個200円で売り、お米・具・のりに120円かかったとします。残る80円が粗利で、粗利率は40%です。
具の値段が上がって原価が130円になると、同じ200円で売っても粗利は70円、粗利率は35%に下がります。たくさん売れても、1個あたりに残る分は減ります。
📊 ちいさな図解
※粗利から、さらに人件費や広告費などを引いたものが営業利益です。粗利率は、その手前の段階の割合です。
🧭 どうやって読む?
同じ会社の前の期とくらべる
AMDの7〜9月期の粗利率は、調整後で56%でした。前年同期は調整後で54%です(AMDの決算資料)。同じ会社の数字を並べると、もうけやすさが上向いているかどうかが見えます。
見通しと市場予想をくらべる
AMDは10〜12月期の粗利率を調整後で約55%と示し、予想の55.3%(StreetAccount、CNBC)をわずかに下回りました。アップルは45〜46%と示し、平均予想の46.3%(CNBC)に上限でも届きませんでした。
売上の伸びと一緒に見る
粗利率が少し下がっても、売上が大きく伸びれば粗利の額は増えます。AMDは10〜12月期の粗利率の見通しが予想をわずかに下回りましたが、売上の見通しは約170億ドルと予想の162億ドル(LSEG)を上回り、株価は時間外で上げました。アップルは売上の見通しが予想を上回っても株価は時間外で下げており、株価の向きは粗利率だけでも売上だけでも決まりません。
📰 ニュースでどう使われた?
2026/11/4の記事で登場アップルとAMDは、どちらも10〜12月期の売上の見通しは予想を上回り、粗利率の見通しは予想に届かなかったのに、時間外の株価はアップルが下げ、AMDが上げた、という話を扱いました
⚠️ よくある勘違い
業種がちがう会社の粗利率は、そのままくらべない
原価にふくまれるものは、つくる物や売り方で大きくちがいます。粗利率は、同じ会社の推移や、同じ業種の会社どうしで見るほうが読みやすい数字です。
「調整後」と「会計基準どおり」は別の数字
AMDの7〜9月期は、会計基準どおり(GAAP)の粗利率が54%、調整後が56%でした(AMDの決算資料)。ニュースの数字がどちらかを確かめてから読みます。
粗利率が高い=最終的な利益が多い、ではない
粗利のあとに、研究開発費や人件費、税金などが引かれます。粗利率が高くても、それらが大きければ最終的な利益は少なくなります。
※本ページは用語の解説であり、特定の商品や投資手法をおすすめするものではありません。本サイトの情報は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
