「どうせ私なんて…」
「自信がない」「褒められても素直に受け取れない」
そんなふうに、自分を好きになれなかったり、
自分を認めることが難しいと感じたことはありませんか?
私もずっと、「自己肯定感って大事」って聞きながら、
「それが簡単にできたら苦労せんわ!」って思っていました。
でもあるとき、自己肯定感って**“すごい自分を信じること”じゃなくて、
“どんな自分でも認めてあげること”**なんやと気づいたんです。
この記事では、
・自己肯定感が育たない理由
・自分を責めがちな人がやってしまいがちな思考パターン
・心が少しずつ回復していった私の小さな習慣
について、正直な言葉でお伝えします。
1. 自己肯定感って、そもそも何?
「自己肯定感を高めよう」
「もっと自分を好きになろう」
そんな言葉を聞くたびに、
「それができたら苦労しないよ…」って、どこか冷めた気持ちで聞いていた私がいました。
そもそも、自己肯定感って何なんでしょう?
◆ 「自信がある」と「自己肯定感が高い」は別もの
よく混同されがちなのが、
**「自己肯定感がある」=「自信に満ちている」**というイメージ。
でも、実はこの2つはちょっと違います。
たとえば、
- プレゼンが得意で堂々と話せる人でも、自分の内面を責め続けていることもある
- 逆に、自分の弱さやできない部分も受け入れながら、穏やかに生きている人もいる
自信は「できる・できない」に対する感覚、
自己肯定感は「できてもできなくても、自分を認めてあげられるか」という感覚。
つまり、結果がどうであれ「自分には価値がある」と思える心の土台なんです。
◆ 自己肯定感が低いと、どんなことが起こる?
私もそうだったのですが、自己肯定感が低いと…
- うまくいかないとすぐに「自分はダメだ」と感じてしまう
- 失敗や否定に極端に弱くなる
- 褒められても「そんなことないです」と素直に受け取れない
- 他人の期待に応えようとして、無理をしすぎる
まるで、「自分の存在価値は何かを達成したときだけしかない」と思ってしまうような状態です。
だから何かに成功しても、安心できない。
褒められても、「これはたまたま。次にまたできなかったら終わり」と思ってしまう。
そんなふうに、心がずっと“条件つき”でしか自分を認めてくれないんですよね。
◆ 自己肯定感は「才能」じゃなくて「育てるもの」
昔の私は、自己肯定感って「もともと持ってる人は強いよね」って思ってました。
でも違いました。
自己肯定感は、“生まれ持った性格”じゃなくて、“少しずつ育てていく心の習慣”なんです。
人と比べたり、過去の失敗を引きずったり、
自分のことが嫌いになる瞬間は、誰にだってあります。
でも、そこで立ち止まって「それでも私、よくやってるよ」って声をかけてあげる。
そんな習慣の積み重ねが、
“根拠がなくても、自分を認めていい”という土台を作ってくれるんです。
2. 自己肯定感が育たなかった私の思考グセ
「自己肯定感が低い」とは聞くけれど、
じゃあそれって、日常のどんな場面で表れていたのか?
私自身の体験を振り返ってみると、
いくつかの**“思考グセ”**が原因だったと気づきました。
◆ 失敗=自分の全否定、だと思っていた
たとえば仕事でミスをしたり、
人間関係でちょっとしたトラブルが起きたりしたとき。
「なんであんなことしちゃったんだろう」
「私って本当にダメだな…」と、
“できなかったこと”だけに目が向き、自分そのものを否定してしまうクセがありました。
今思えば、失敗は一部分でしかないのに、
“自分という人間全体”を否定するような見方をしていたんですよね。
◆ 褒められても「たまたまです」しか言えなかった
誰かに「すごいね」「よく頑張ってるね」と言われても、
素直に「ありがとう」が言えない。
「いやいや、全然そんなことないです」
「今回は運が良かっただけで…」
いつもそんなふうに返してしまっていました。
心のどこかで、
“他人が見る自分”と“自分が思ってる自分”とのギャップが大きすぎて、信じられなかったんです。
◆ 他人の評価がないと不安になる
「誰かに認めてもらえないと、自分には価値がない」
そんな思考にもどっぷりと浸かっていました。
- SNSでいいねがつかないと、すごく落ち込む
- 人に褒められないと「自分は役に立ててない」と感じる
- 一人になると不安になる
他人の反応を見て、自分の存在価値を測ろうとしていたんです。
でも、それってとても不安定な“自己評価”の仕方だったなと思います。
だって、他人の評価は自分ではコントロールできないから。
◆ 「自分を否定すること=反省」と思い込んでいた
特に私の場合、
「ちゃんと反省しないとまた同じことを繰り返す」と思っていたので、
反省=自分を責めることになってしまっていました。
でも今は違います。
反省と自己否定は、まったく別のもの。
「あの時はちょっと判断ミスだったな」って冷静に受け止められるようになったら、
自分にダメ出ししなくても改善ってできるんです。
このような「思考グセ」が、私の自己肯定感を知らず知らずのうちに削っていたと気づいてから、
「じゃあ逆に、どうすれば育てられるんだろう?」と考えるようになりました。
3. 本当の意味で“自分を認める”って?
「もっと自分を認めよう」
「自分を肯定しよう」
こんな言葉、よく見かけますよね。
でも、いざ自分に置き換えてみると…なんだか難しい。
私自身、
「がんばった自分」や「うまくいったときの自分」は認められても、
うまくできなかったとき、落ち込んでいるとき、弱っているときの自分には
OKを出せなかったんです。
◆ できてるときだけ“認める”は、本当の肯定じゃない
昔の私は、「自分を認める」って
→ 成果が出たとき
→ 目標を達成したとき
→ 周りに褒められたとき
にしかできませんでした。
それってつまり、“条件つき”でしか自分にOKを出せてなかったんですよね。
でも本当の自己肯定感って、
「落ち込んでる自分にも、つまずいてる自分にも、“それでもいいよ”って言ってあげられること」なんだと気づきました。
◆ 誰かに認められる前に、まず自分が認めてあげる
自己肯定感を育てるうえで、私が大切にしているのはこれです。
「他人に評価される前に、自分が自分に“よくやったね”って言ってあげる」
たとえば…
- うまくいかなかった仕事でも「それでも今日1日やりきった」
- 気分が上がらなかった日も「ちゃんと自分のペースを守れた」
- 誰かに頼れなかったときも「それでも頑張ったんだね」
こうして、自分の内側から認めてあげると、
心の中でほんの少し、肩の力が抜けるような感覚が出てくるんです。
◆ 自分を責める前に、「よしよし」を言ってあげる
最初は正直、むずがゆいです。
「自分に“よしよし”なんて…」って、照れくさいし、違和感もありました。
でも、
人に優しくするみたいに、自分にも声をかけてあげる練習をすると、
少しずつ、心の中で安心できる場所ができていくんですよね。
うまくできなかった日も、落ち込んでるときも、
「まぁそんな日もあるよ」「今はそれでいいよ」と言ってあげられるようになると、
自己否定が減り、自然と前を向く力が湧いてきました。
4. 自己肯定感を育てるシンプルな習慣
「自分を認める」って、気持ちだけでコントロールするのはなかなか難しいもの。
だからこそ、**“ちょっとした思考の習慣”**が大きな助けになります。
今回は、私が続けている中で
「これはじわじわ効いたなぁ」と感じた、小さな習慣をご紹介します。
◆ ✅ 寝る前に「今日できたこと」を3つ思い出す
1日の終わり、布団の中で目を閉じながら、
「今日、自分ができたことって何だろう?」と静かに振り返ってみます。
- 朝、ちゃんと顔を洗った
- 忙しくても深呼吸を意識できた
- 夕飯の片づけを最後までやった
こんな小さなことで大丈夫です。
“今日も、何かしらちゃんとできてた自分”に気づいてあげること。
それが、自分を信じる感覚の土台になります。
◆ ✅ 「今日の私、がんばったよね」と心の中で声をかける
誰かに「よくやったね」と言ってもらえる日ばかりじゃない。
だからこそ、自分が自分に言ってあげることが大切です。
「なんだかんだ頑張ってたよね、私」
「疲れてるのに、あれもやったよね」
“誰よりも近くで見ていた自分自身”からの一言は、じんわり効くんです。
◆ ✅ ネガティブな気持ちは「否定しないで、そのまま感じてみる」
落ち込んでいるときや、イライラしているときって、
「こんな気持ちじゃダメだ」「もっと前向きにならなきゃ」って、つい感情を打ち消そうとしてしまいませんか?
でも実は、無理に前向きになろうとするより、
「そう感じてるんだね」って自分の気持ちを受け止めることの方が、心が落ち着くんです。
たとえばこんなふうに…
- 「今日はちょっと疲れてるだけかもしれないな」
- 「最近いろいろ頑張りすぎてたから、そりゃしんどくもなるよね」
- 「イライラするのは、私が真面目に向き合ってるからだよね」
ネガティブな気持ちも、「そう思うのも無理ないよね」と受け止めてあげるだけで、心の中のざわつきがスッと静かになることがあります。
5. 自分を好きになるのに、特別な理由はいらない
昔の私は、
「自分を好きになれるのは、すごい結果を出せたときだけ」
「人より優れている何かがないと、自分に価値なんてない」
そんなふうに思い込んでいました。
でも、それはとても苦しい生き方でした。
“認められる”ことでしか、自分の存在を肯定できなかったからです。
◆ 「何かができた自分」しか愛せなかった過去
テストでいい点を取った、
仕事で褒められた、
誰かに感謝された——
そういう「わかりやすい成果」があるときは、自分にちょっとだけ自信が持てました。
でも逆に、何もできなかった日は、急に自分のことが嫌いになる。
まるで、“条件つき”でしか自分を愛せなかったんです。
◆ 何もなくても、「生きてるだけでエライ」と思っていい
ある日、とても疲れて何もできず、1日を寝て過ごした日がありました。
そのとき、ふと頭に浮かんだんです。
「今日もちゃんと生きてる。それだけで、エライやん。」
誰にも褒められてない、
誰の役にも立ってないと思ってたけど、
それでも私はちゃんと今日を乗り越えてる。
それって、本当はすごいことなんじゃないか。
そう思った瞬間、ちょっとだけ心があたたかくなったんです。
◆ 自分を好きになるのに、理由なんていらない
赤ちゃんやペットを見て、「かわいい」「好きだなぁ」と思うとき、
私たちは別に「この子は社会貢献してるから好き」なんて考えませんよね。
ただ、そこにいてくれるだけで、愛おしい。
私たち自身だって、本来は“理由がなくても、いていい存在”のはず。
うまくできたから
誰かに認められたから
頑張ったから
じゃなくて、
「今日もここにいてくれてありがとう」
そんなふうに、自分に言ってあげることから始めていいんだと思います。
自己肯定感って、何か特別な人だけが持てるものじゃありません。
小さな声かけの積み重ねで、誰でも少しずつ育てていけるものです。
このブログを読んでくれたあなたが、
「今の自分にも、ちょっと優しくしてみようかな」って思えたら、それがもう一歩目です。
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