断れない」
「頼まれるとつい引き受けてしまう」
「空気を読んで、いつもニコニコしてしまう」
そんなふうに、“いい人でいること”に疲れていませんか?
私自身、「相手にどう思われるか」がずっと気になって、
やりたくないことも笑顔で受けて、
あとで一人になってからぐったりする…そんな毎日を過ごしていました。
でもあるとき、ふとこう思ったんです。
「このまま“いい人”を続けてたら、自分がいなくなってしまうかもしれない」
この記事では、
- “いい人”をやめるのが怖かった私の話
- やめたことで何が変わったか
- 無理せず自分を守る考え方や行動
について、正直な気持ちで綴っていきます。
1. なぜ私たちは「いい人」になってしまうのか?
「いい人でいたい」って、決して悪いことじゃないですよね。
やさしいってことだし、人を思いやれるってことだし。
でも──その“いい人”でいることが、自分をしんどくさせているとしたら?
実は私もずっと、
「相手の期待に応えるのが当たり前」
「断ったら嫌われるかもしれない」
そんな思いに縛られて生きていました。
◆ 嫌われるのが、怖かった
私は昔から、人の顔色を気にしてしまうタイプでした。
「これを言ったら、相手が不機嫌になるんじゃないか」
「誘われたのに断ったら、次から仲間外れにされるかも…」
そんなふうに、つい“NO”が言えなくなるんですよね。
そして、断れなかったことにモヤモヤしながらも、
「まぁいいか」「自分が我慢すれば丸く収まるし」と自分に言い聞かせてきました。
でもそれって、本当に丸く収まってたんやろうか?
「自分の気持ち」が、いつもどこかに置き去りにされていた気がします。
◆ 小さい頃からの「期待される自分」の癖
「ちゃんとしてるね」
「優しくていい子やね」
そう言われると、子どもながらに嬉しくて、どこかで“期待に応えるのが役割”になっていました。
周りからの「いい子」評価に応えようとしているうちに、
“本音を抑えること”が、いつの間にか習慣になっていたんです。
そして大人になってもその癖は抜けず、
仕事でもプライベートでも、
「頼まれたら断れない」「気を使いすぎて疲れる」自分に悩むようになりました。
◆ 「いい人」はやさしさだけじゃない。怖さもある
「いい人」って、相手に合わせて、場の空気を読んで、やさしい言葉をかけてくれる。
でもその裏には、「嫌われたくない」「好かれていたい」っていう“怖さ”もあるんですよね。
そしてその怖さが強くなりすぎると、
・自分の本音がわからなくなる
・人といるのに疲れる
・やさしさのつもりが、無理や我慢に変わっていく
そんなふうに、“いい人”はいつの間にか、自分を犠牲にして成り立っていることもあるんです。
「いい人」は悪じゃない。
でも、「自分がいなくなってしまうほどの“いい人”」なら、少し立ち止まってもいいんじゃないかと思うんです。
2. “いい人”でいた頃の私はこんな感じでした
正直に言うと、私、昔は「いい人だよね」と言われるのがちょっと嬉しかったんです。
でも、それは**“本当の私”を見てもらってる嬉しさじゃなくて、
“期待される自分”を演じている安心感**みたいなものでした。
「頼まれごとは断らない」
「誘われたらなるべく行く」
「誰にでも感じよく接する」
…そんな毎日を過ごしているうちに、ふと気づいたんです。
**「あれ?最近、自分の“好き嫌い”とか“本音”ってどこいったんやろ」**って。
◆ 実体験:断れない自分が積み重ねた“しんどさ”
会社の同僚に「これお願いできる?」って言われたとき、
本当は手がいっぱいで、「無理やな…」と思っていたけど、
つい「大丈夫ですよ」と笑って引き受けてしまう。
友達に誘われた飲み会も、体調がイマイチだったけど、
「断ったら悪いかな」と思って参加して、帰り道にどっと疲れる。
そんなことが、1回や2回じゃなく、日常的に続いていたんです。
◆ 「いい人なのに、なぜかモヤモヤ」してた理由
まわりからは、
「頼りになるね」
「優しいよね」
って言ってもらえる。
でも内心では、
「また自分を押し殺してしまった…」
「私のこと、ちゃんとわかってくれる人いるのかな…」
そんなふうに、孤独感や不満が少しずつたまっていきました。
今思えば、
**人に好かれようとして「自分のことを嫌いになっていた」**ような感じだったかもしれません。
◆ 自分で自分を「透明」にしてた
“いい人”でいた頃の私は、誰からも嫌われない代わりに、
誰にも本当の自分を見せていませんでした。
笑ってるけど、本当はしんどい。
優しくしてるけど、心のどこかで「察してほしい」と思ってる。
でもそれを表に出せないから、またいい人でいようと頑張る。
そんな毎日の繰り返しに、気づかないふりをしていたんです。
それがどんどん積み重なって、ある日ふと、
**「もう、いい人でいるのに疲れた」**と心の底から感じるようになりました。
3. 「“いい人”をやめるってどういうこと?」
「いい人やめよう」って聞くと、
「冷たくなるってこと?」
「自己中になるってこと?」
そんなふうに思われるかもしれません。
私も最初はそう思っていました。
でも実際は、誰かを突き放すことでも、わがままになることでもなかったんです。
◆ 自分を大切にする=他人をないがしろにする、ではない
「自分の気持ちを優先していい」
この言葉を最初に聞いたとき、どこかで罪悪感がありました。
だって、周りに気を使うのが“正しいこと”だと思っていたから。
「自分の都合を優先するなんてワガママやん」って。
でもある日、こんな言葉に出会ってハッとしたんです。
“自分を犠牲にしてまで他人にやさしくすることは、やさしさじゃない”
それって、ほんまにそうやなって。
自分を大切にできて初めて、ほんまの意味で誰かにもやさしくなれるんですよね。
◆ やらない勇気は、誰かを傷つけることじゃない
私は、「NO」と言うことがすごく怖かったです。
断ったら嫌われるんじゃないか、期待を裏切るんじゃないかって。
でも、あるとき勇気を出して、
「ごめん、それは今ちょっと難しい」と言ってみたんです。
そしたら相手は「あ、そっか!じゃあまた今度にしよう」って、あっさりしてた。
「え、それで終わりなん?」って拍子抜けしました。笑
その瞬間、気づいたんです。
**“自分が思ってるより、世界はやさしかった”**って。
◆ 「いい人をやめる」とは、“本音とつながり直す”こと
「いい人をやめる」というのは、
“感じの悪い人になる”ことじゃありません。
**“無理に自分を押し殺すのをやめて、本音に気づいてあげること”**です。
たとえば、
- 無理して行く飲み会を断って、家でのんびり過ごす
- ほんとは疲れてる自分に、「今日はもうがんばらなくていいよ」と声をかける
- 誰かの期待より、自分の直感や気持ちを信じてみる
それだけでも、少しずつ「自分の輪郭」が戻ってくる感覚がありました。
私は、“いい人”をやめたことで、ようやく**「ちゃんと自分と一緒にいられる」**ようになった気がします。
4. 私がやってよかった“いい人卒業”の習慣
「“いい人”をやめよう」と思っても、いきなりガラッと変わるのは難しいですよね。
私も、最初はなかなか勇気が出なかったです。
でも、小さなことから少しずつ実践していくことで、
無理なく“自分を大切にする”感覚が身についてきました。
ここでは、私自身が実際にやってよかったと感じている「いい人卒業の習慣」を3つ紹介します。
◆ 習慣①:小さな「違和感」に気づく練習をする
“いい人”でいる日々の中で、私が最初に気づいたのは、
**「嫌なことを嫌だとすぐに認識できなくなっていた自分」**でした。
たとえば、
- 本当は行きたくない予定が入ったとき
- 自分ばかりが損をしているような場面
- 誰かに頼まれて、断るのがちょっとしんどいなと感じたとき
そんなときにふと出てくる、
「ん?なんか変だな」「本当はこうしたくないのにな…」という“違和感”。
でも以前の私は、その感覚をスルーして
「まぁいっか」「自分が我慢すればいいよな」で片づけていたんです。
だからまず始めたのは、
「あ、いまちょっとイヤだったな」って、自分の気持ちをキャッチする練習。
これは「すぐ断る」というよりも、
「あ、自分はそう感じたんだな」と受け止めるだけの習慣です。
この“気づき”があるだけで、後から「また無理しちゃった…」と自己嫌悪になることが減りました。
◆ 習慣②:本音に気づく時間をもつ
いい人をやめるには、まず**「自分の本音」に気づくこと**が大切です。
私は、夜寝る前に5分だけ
「今日、どんなことにモヤっとしたかな」
「本当は何がしたかったかな」
と、スマホもテレビも見ずに自分の心とだけ向き合う時間をつくるようにしました。
最初は難しくても、慣れてくると
「今日は無理してたな」とか
「ほんとはやりたくなかったのに頑張ってたな」とか
自分の気持ちに気づけるようになります。
◆ 習慣③:「即答しない」ではなく、「確認してから答える」
私は営業職なので、返信は早めにするのが癖になっています。
仕事ではそれが信頼につながることもあるし、もちろん大事なことです。
でも、プライベートでもそのテンポで即返事してしまうと、
気持ちが追いつかないまま「いいよ」と答えて、あとで後悔することが多かったんです。
だから私はこんなマイルールをつくりました。
「大事なことや少し迷うことは、一度気持ちを確認してから返事する」
たとえば、「今度〇〇行こうよ!」と誘われたとき。
以前なら反射的に「OK!」と返していたけど、
今は「少し予定見てまた連絡するね」と一呼吸おくようにしています。
これは「断ること」ではなく、**“自分の本音に耳を傾けるための余白”**です。
このワンクッションを入れるようになってから、
無理せず心から「行きたい」「やりたい」と言えることが増えてきました。
まとめ
“いい人”を卒業するのは、一夜にしてできることではありません。
でも、
- 「今モヤっとしたな」と気づく
- 本音をちょっと書き出してみる
- 返事の前に気持ちを確認する
そんなささいな習慣が、心のしんどさをやわらげてくれるきっかけになると思っています。
5. 「いい人じゃなくても、ちゃんと人に愛される」
“いい人”をやめると、
「嫌われるんじゃないか…」
「人が離れていくんじゃないか…」
そんな不安が出てくることもあります。
私も実際、「断ったらどう思われるかな」とびくびくしてたし、
「感じ悪い人って思われたくない」って、何度も思いました。
でもね、今なら言えます。
いい人じゃなくても、ちゃんと人は残ってくれる。むしろ、自分らしくいられる方が、深くつながれる。
◆ “都合のいい人”じゃなくなった私に起こったこと
いい人をやめたら、確かに最初は戸惑う人もいました。
「え、今までならやってくれたのに」っていう反応もあったと思います。
でも、不思議なことに――
離れていった人より、ちゃんと私を尊重してくれる人の方が“残った”んです。
そしてその人たちは、「前よりも自然体で接してくれるようになった」と言ってくれました。
◆ 自分を偽らないからこそ、つながれる関係がある
“いい人”でいると、
本当の気持ちや弱さを見せることが怖くて、
どこかでずっと「仮の自分」を演じてしまっていた気がします。
でも、それって本当の意味で「信頼されてる関係」じゃないですよね。
ちょっと苦手なことは苦手って言える。
疲れてる日は「また今度にしてもいい?」と言える。
そうやって、素の自分で向き合えるようになってからの人間関係の方が、ずっと深くて、心地よくなりました。
◆ 自分を好きになれる人は、他人にも優しくできる
“いい人”って、実は**「自分が嫌われるのが怖い」**からこその行動だったりします。
でも、「嫌われないようにすること」と「愛されること」って、全然違う。
私は今、「ちゃんと自分の気持ちを大切にして生きてる人」って、すごく魅力的だなと思うようになりました。
そして、そんなふうに自分を大事にできる人は、
人にもちゃんと優しくなれる。
“自分を大切にすること”と“誰かに好かれること”は、ちゃんと両立できるんだと今は信じています。
🌱おわりに
この記事をここまで読んでくださったあなたも、
もしかしたら、「いい人すぎる自分」に少し疲れているのかもしれません。
でも、安心してください。
いい人をやめても、ちゃんと愛されます。
むしろ、自分を大事にしているあなたの方が、
もっと優しく、もっと魅力的に見えるようになります。
私もまだまだ練習中ですが、一緒に“自分らしく生きること”を続けていきましょう。
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