想定為替レートAssumed Exchange Rate
会社が1年間の業績見通しを立てるときに「1ドルは何円として計算するか」と置いた前提のこと
💡 3行でいうと
- 会社が1年間の業績見通しを出すときに、「1ドルは何円として計算するか」と置いた前提のことです。
- 海外で稼ぐ会社は、円に直すレート次第で売上も利益も変わるため、何らかの前提を置かないと見通しが計算できません。
- 前提を円安の側に置き直すと、事業が何も変わらなくても、円に直した利益の見通しは増えます。
📏 たとえ話
夏休みの家計簿を、先に書いてみるところを想像してください。「ガソリンは1リットル200円として計算しよう」と決めて、旅行の予算を立てる。この200円が想定為替レートにあたります。実際にいくらだったかではなく、計算するために置いた前提のほうです。
ここでガソリンが思ったより安く、175円で済みそうだと分かったとします。あなたは家計簿の前提を175円に直す。すると旅行の予算は、何も節約していないのに浮きます。会社の上方修正にも、これとまったく同じ形のものがあります。だから業績見通しが上がったニュースを見たときは、売れたから増えたのか、前提を置き直したから増えたのかを見に行くと、意味がぜんぜん違って見えてきます。
そして大事なのは、前提はあくまで前提だということ。置いたレートより実際が円高に振れれば、見通しのほうが後から下がることもあります。
📊 ちいさな図解
※想定為替レートは会社が計算のために置いた前提であり、その会社の相場見通しではありません。保守的に置く会社もあれば、実勢に寄せる会社もあります。海外で現地生産している分や輸入が多い会社では、効き方の向きそのものが変わることもあります。
⚠️ よくある勘違い
会社の「相場予想」ではありません
想定為替レートは業績を計算するために置いた前提であって、その会社が為替の先行きをこう見ている、という予測の発表ではありません。読み替えると意味がずれます。
上方修正=増益、ではありません
上方修正は「前回の自社予想より良くなる」という意味です。前提を置き直して見通しを引き上げても、前の年と比べれば減益、ということは普通に起こります。
ズレていること自体は、良い悪いではありません
実勢と前提がずれていること自体が問題なのではなく、ずれの向きが問題です。前提より円安が続けば上振れ、前提より円高が続けば下振れの方向に働きます。「実勢に近い前提を置いている会社ほど堅実」とも限りません。
🔗 関連用語
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